県土木施工管理技士会(野島登会長)の第39回通常総会が25日、長野市のホテル信濃路で開かれ、2023年度事業計画や予算案などを原案通り承認した。技士会の発展に寄与した技術者などの表彰式も行われ、出席者全員で受賞者の功績をたたえた。
野島会長は冒頭のあいさつで「昨年度は新型コロナ感染症の中、現場研修や事業が実施できた。現場は最新技術を使いながら効率化を図っており、とても参考になった。昨今の資材価格の高騰や資材不足など、景気の見通しは依然として不透明な上、令和6年度から時間外労働の規制を控え、建設業を取り巻く環境は一層厳しさを増しているが、安全で安心な県土をつくるため着実に社会基盤整備を進めることが必要。そのためにも、われわれ技士会員は技術力の向上、企業体質の改善に努めることが重要。技術者の原点に立ち『安心で、良質で、早く、しかも経済的に』を目標に、資質向上を図っていきたい」と方針を述べた。
表彰式では全国土木施工管理技士会連合会表彰8人、県土木施工管理技士会長表彰21人の受賞者に対し、野島会長から表彰状と記念品が手渡された。
総会には国や県、県建設業協会などから多数の来賓が出席。県建設業協会の木下修会長は来賓あいさつで「技士会は技術者、技能者の集団。その技術を伝承し、建設業が将来にわたり活躍していくにはたくさんの課題がある。若者の入職は他産業に比べ少ない上、3年以内の離職率は40%に上る。若者の育成には、高い給料と休日、さらに新しいものを加える必要がある。これからも有効と思われる対策を皆さま方と共に、地道に推進していきたい」と述べた。
総会後の会員技術発表では、相模組(大町市)の荒井良太氏が国土交通省松本砂防事務所発注「篭川第2号帯工補修その3工事」における取り組みを紹介。実施した安全対策や創意工夫について説明した。
表彰受賞者は次の通り。(敬称略)
【23年度全国土木施工管理技士会連合会表彰】
〔第3条(2)ロ〕
※永年にわたり役員、委員会の委員として尽力し、功績が顕著
◆栗木悦郎(栗木組)
◆篠田秀人(篠田組)
〔第4条第2項〕
※優良工事として表彰された公共工事に監理技術者または主任技術者として従事した技術者、および優良技術者として表彰された者で他の模範となる者
◆井上諒(新津組)
◆川井剛(竹花組)
◆沢田洋平(北條組)
◆大塚秀昭(藤森建設工業)
◆小林茂樹(窪田建設)
◆古瀬渉(小澤建設)
【23年度長野県土木施工管理技士会長表彰】
◆佐々木宏和(日建興業・南佐久)
◆佐藤謙也(小宮山土木・佐久)
◆黒澤和之(大進建設・佐久)
◆小河原嘉彦(柳屋建設・上小)
◆松尾正弘(岡谷組・諏訪)
◆大家康弘(宮坂組・伊那)
◆小林茂樹(窪田建設・伊那)
◆鎌倉広志(勝間田建設・飯田)
◆下平英樹(木下建設・飯田)
◆奥田和彦(奥田工業・木曽)
◆石川昌弘(石川組・松筑)
◆上野裕司(高橋工務店・松筑)
◆藤原昌利(藤原興業・安曇野)
◆勝川和明(傅刀組・大北)
◆岡村史生(金森建設・大北)
◆荒井良太(相模組・大北)
◆服部修一(中沢建設・中高)
◆高見沢和夫(黒岩建設・中高)
◆市川秀利(鹿熊組・長野)
◆胡桃宏充(北野建設・長野)
◆土屋文一(サンタキザワ・飯山)