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環境配慮書案まとめる/一般国道6号小美玉道路

2023/07/04 日本工業経済新聞(茨城版)

 国道6号小美玉道路の事業化を目指す関東地方整備局はこのほど、計画段階環境配慮書をまとめた。石岡市東大橋を起点に小美玉市西郷地を終点とする延長約10㎞・4車線の道路で計画。現道拡幅(一部バイパス)のA案と、バイパス(一部現道拡幅)のB案を設定。B案を軸に検討を進めていく。概略計画案ではB案を軸に検討し、立体構造(盛土・切土)を採用する見通し。総事業費には約700~800億円を試算している。


 小美玉道路概略計画案によると、ルート帯として▽A案=現道拡幅(一部バイパス)案[平面構造]▽B案=バイパス(一部現道拡幅)案[立体構造(盛土・切土)]が挙がっていたが、諸条件を考慮しB案を軸に進めていく方針だ。

 B案は、千代田石岡バイパス終点部から国道6号巴川渡河付近までを沿道からのアクセス制限を基本としたバイパスを主とする方針。加えて、茨城町との市町境まで国道6号を4車線現道拡幅する案となる。全幅は28・25mの4車線(車道7m×2、歩道5m×2、路側帯1・25m×2、中央分離帯1・75m)を標準とし、検討会等の意見を踏まえながら適切な規格を模索する。

 沿道の土地から5~10m高く(もしくは低く)整備するほか、中央分離帯により上下線を分離。沿道から道路に直接出入りは不可能とする一方、沿道の建物からの出入りは側道から交差点を介して道路に出入りするようにする。また、主要道路以外は立体交差により交差点数を減らすため、立体構造として整備を進める方針。

 B案の選定理由には▽政策目標の達成を図る道路であること▽「早期着工・実現」が地域から望まれており、支障となる家屋数がすくないため比較的早期実現が可能であること▽経済性の面で優れていること▽コミュニケーション活動で得られた地域ニーズにも応えられること-を挙げた。定時制への期待、運転者の快適性・安全性の高さがメリットとして期待されている。

 計画段階配慮事項のうち、自動車の走行による騒音については、A案・B案ともに大気質、騒音に影響を与える可能性があるとしたが、B案はA案に比べて環境影響の程度は小さいと評価している。道路の存在による動物は同程度と評価した。

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