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国道6号の整備必要/空港アクセス向上も/県央9市町村が県へ要望

2023/07/21 日本工業経済新聞(茨城版)

 水戸市など県央地域9市町村の首長で構成する県央地域首長懇話会(座長=高橋靖水戸市長)は20日、県央地域の事業促進に関する要望書を県に提出した。国道6号や水戸勝田環状道路、国道118号など道路インフラの整備を重点要望に掲げ、整備の必要性を強調。そのほか小美玉市が茨城空港へのアクセス向上、笠間市と茨城町が茨城中央工業団地の整備促進、ひたちなか市がひたちなか地区の土地利用の促進、城里町が道の駅かつら移転に係る地域活性化促進を重点要望した。


 県央地域首長懇話会は水戸市、笠間市、ひたちなか市、那珂市、小美玉市、茨城町、大洗町、城里町、東海村の首長で構成。県央地域全体の発展へ主要事業を促進するため毎年、県知事へ要望活動を行っている。

 要望事項は全体で21項目。県央地域全体に関する要望事項、広域における事業促進に関する要望事項で分類している。

 要望では、県央地域の生活環境を効果的に整備し、常磐自動車道や港湾、茨城空港など広域交通ネットワークなどの社会資本を充実させ、より一層の発展を目指していくため、県の特段の配慮を求めている。

 地域全体の要望では、国道6号の整備促進の重要性を強調。特に①水戸市内の酒門町交差点の立体化②小美玉道路(仮)の早期事業化③茨城町内の小美玉市行政界~長岡間の4車線整備④那珂市向山~東海村石神外宿間の4車線整備(東海拡幅)―について、国への働きかけを求めた。

 酒門立体化事業(1・1㎞)では本年度、国土交通省が調査設計を進める。

 小美玉道路については、事業化へ向けてルートや構造検討へ向け、都市計画や環境アセスメントを進めるための調査を行う。関東地方整備局がまとめた計画段階環境配慮書によると、石岡市東大橋~小美玉市西郷地の約10㎞、4車線で計画。現道拡幅(一部バイパス)のA案とバイパス(一部現道拡幅)のB案を設定し、B案を軸に検討を進めていく。総事業費は約700~800億円を試算。

 東海拡幅(3・1㎞)では本年度、調査設計、用地買収、環境整備工事を実施する。

 そのほかの重点要望事項では、社会資本総合整備事業として防災・安全交付金事業、市街地整備事業などの事業費補助を要望した。

 広域における事業促進に関する要望では、茨城空港へのアクセス向上として百里飛行場連絡道路のうち国道355号玉里石岡バイパス、(仮)百里飛行場南北線の早期事業化を求めた。

 茨城中央工業団地の整備では①笠間地区の未整備部分の整備、関連道路の早期整備②第1期・第2期地区への企業誘致③県畜産試験場跡地について積極的な企業誘致など幅広い利活用に向けた活動の推進―などを要望した。

 ひたちなか地区の土地利用では、産業ゾーンにおける工業団地造成事業について、半導体などの産業の集積を求めた。

 道の駅かつら移転に関しては、森林湖沼環境税などの活用を要望。

 水戸勝田環状道路の整備では、都市計画道路中大野中河内線、東中根高場線、菅谷飯田線の早期整備を要請。

 国道の整備では、50号笠間市福原~石井間、才木~小原間の4車線整備、118号那珂市飯田~中里間の4車線化整備、123号城里町バイパス(特に圷~粟間)の早期整備、245号東海村村松~豊岡間の未整備区間の4車線での早期整備、久慈大橋の4車線での架け替えを求めている。

 県道の整備では①水戸那珂湊線のひたちなか市平磯町~阿字ヶ浦町間の道路整備と高波・高潮対策②大洗友部線の茨城中央工業団地へのアクセス道路として未改良区間の早期整備③瓜連馬渡線(都市計画道路上菅谷下菅谷線)の那珂市菅谷地区の未改良区間(ひばりが丘交差点付近)の整備④那珂湊那珂線の市毛交差点の左折レーン増設を含めた改良整備⑤笠間緒川線の城里町徳蔵~常陸大宮市行政界間の未改良区間の整備―を要望した。

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