国土交通省関東地方整備局は20日、2022年度優良工事等表彰受賞者を公表した。優良工事は浜屋組、宇都宮電子、中村土建、優良業務は芙蓉地質が受賞。安全管理優良受注者は県内延べ16社で、浜屋組は3工種、中村土建、東日本土木、川上建設は2工種で選定された。工事成績優秀企業は岩澤建設、佐藤組、東綱橋梁、中村土建、磯部建設、浜屋組の6社が認定された。(2面に優良工事と優秀業務の表彰理由)
優良工事の浜屋組は「R3五十里ダム下流護床工補修工事」、宇都宮電子は「R3川治ダム管理用制御処理設備他改修工事」で受賞。いずれも鬼怒川ダム統合管理事務所の発注。優秀工事技術者には浜屋組の田中栄次氏、宇都宮電子の戸祭晃樹氏が選定された。
中村土建は渡良瀬川河川事務所の「R3松木山腹工(畑之沢)工事」で受賞。生産性向上に役立つICTやBIM/CIMを活用した取り組みが評価された。
優良業務の芙蓉地質は宇都宮国道道事務所の「R4宇都宮国道管内地質調査業務」で受賞。畑中孝明氏が優秀技術者の栄誉に浴した。
優良工事は21年度に完成した対象工事1068件から選定。整備局管内では優良工事70件(69社)、優秀工事技術者55人、安全管理優良受注者219社が受賞した。
工事や業務は整備局と管内53事務所から推薦された案件を委員会で審査。優良工事は成績や功績のほか、24年度から時間外労働上限規制が適用されることを踏まえて、建設現場の生産性向上や働き方改革に資する効果的な取り組みを評価した。
工事成績評定点の上位から「週休2日制適用工事」を達成した工事の中で①「ICT活用工事及びBIM/CIM活用工事」「新技術を活用した工事」のうち、建設現場の生産性向上に資する先進的、効果的な取り組み②働き方改革への取り組みによって現場技術者の負担が軽減し、作業の効率化と就労時間短縮を図る効果的な取り組み-に該当する工事を選定した。
優良業務は21年度に完了した1719件が選定の対象。管内で優良業務77件(54社)、優秀技術者77人が選ばれた。
優良業務・優秀技術者は成績や功績、BIM/CIM活用による受発注者協議や対外説明などの効果的な取り組みを考慮して決定した。優良工事等の受賞者は入札手続きで企業や担当技術者の評価が優位になる。
安全管理優良受注者の対象は局発注の全工種と港湾土木工事で、県内企業は5工種で受賞。累計完成工事量が多く、無事故継続者が選ばれる。
一般土木の受賞者は磯部建設、岩澤建設、小島土建、大協建設、中村土建、浜屋組、東日本土木の7社。
アスファルト舗装は川上建設、浜屋組、光洋建設の3社。鋼橋上部は東綱橋梁、法面処理は中村土建の各1社。
維持修繕は川上建設、阿部工務店、浜屋組、東日本土木の4社が受賞した。
工事成績優秀企業は21~22年度の2年間に完成した土木工事の成績評定点の平均点を基に選定。対象となるのは一般土木、アスファルト舗装、鋼橋上部、セメント・コンクリート舗装、プレストレスト・コンクリート、法面処理、河川しゅんせつ、グラウト、杭打ち、維持修繕、橋梁補修の11工種(建築、機械、電気通信等は除く)のうち3件以上の受注実績がある者。
平均80点以上の98社が認定され、平均点は岩澤建設、佐藤組が81点、東綱橋梁、中村土建、磯部建設、浜屋組が80点。認定を受けた企業は中間技術検査を省略できるほか、総合評価方式の企業評価が優位になる。
表彰式は20日にさいたま新都心合同庁舎で行われた。