県は、知事臨時記者会見を19日に開き、中部横断自動車道の長坂~八千穂間について、国から事業予定者案が示されたことを明らかにした。会見で長崎幸太郎知事は「地元への丁寧な説明を行い、長野県や沿線自治体と連携し、全線開通の早期実現を目指す」とした。
長坂~八千穂間は本県と長野県が対象区間となり、延長は約40㎞におよぶ。山梨県側は中央自動車道の長坂JCT(仮称)から長野県側に北上する形。一方の長野県側は佐久小諸JCT~八千穂高原ICまでの22・4㎞区間がすでに開通している状況だ。
去る2021年8月には、中部横断自動車道の静岡~山梨間が全線開通した。これにより人やモノの流れが活性化し、本県には観光や企業の進出など経済面での効果がもたらされている。
本県と長野県とをつなぐ中部横断自動車道の整備により、輸送の効率化や救急搬送の時間短縮などにも期待される。また、自然災害が発生した際の避難や救援路にも利用できるほか、日本海へ直結するルートとなる。
今後は、地元への住民説明会を開き、丁寧な説明や住民からの意見を求める場を設け、県では都市計画決定の手続きを進めていく方向だ。
ルート事業予定者案の送付について長崎知事は「事業化に向けて大きな一歩を踏み出した。大変喜ばしいこと」と話した。