県蚕糸園芸課は、ぐんまフラワーパーク(前橋市柏倉町2471-7)のリニューアルについて、年度内に第1期工事の発注を計画している。フラワーホールと大花壇の改修を予定しており、一括して工事を発注する見込み。7月末に基本設計をパークコーポレーション(東京都港区)がまとめており、今後、詳細設計を同企業と随意契約する予定となっている。
同施設は面積21・5haの敷地内に温室やフラワーホールなどが立地。開園から30年以上が経過していることによる施設の老朽化に加え、入園者の伸び悩みなどの課題があることから、これまで進めてきた県有施設の在り方見直しで対象施設となっていた。
2025年4月のリニューアルオープンへ向けて実施する改修工事は、フラワーホール(延べ床面積約605㎡)をカフェやテレワーク施設などに変更するほか、大花壇などの造成や植栽を更新する。また、整備は園内を区分し、測量業務や建物の耐震性調査などが完了した場所から着工するため、詳細設計を進めながら工事を実施する。
工事費は2月補正予算において、デジタル田園都市国家交付金の地方創生拠点整備タイプを使用し3億9900万円を確保。また、23年度当初予算には実施設計料として1億7000万円、第1期改修工事費2億5866万1000円を計上している。
スケジュールでは、第2期工事は24年度を計画しており、既存施設の建築・電気設備工事を実施する予定。開園は25年4月を目指す。
同課ではリニューアルにともない計画骨子を作成。新施設のコンセプトを「JOY・・・花と遊ぶフラワーパーク」とし、花を見るだけでなく、花の素晴らしさを体感し、来場者自身が楽しみ方・過ごし方を選択できる場所を目指す。基本方針としては、集客力・収益性の向上や既存施設のポテンシャルを最大限に活かした有効活用などを掲げている。
また、花畑の大幅リニューアルとして、立体感のある空間やローズガーデンの魅力向上を図るとしている。このほか、花や緑に囲まれた上質な癒しの空間を整備するため、レストランの室内にも緑や花の装飾を加えるほか、日本庭園カフェや温室などの整備を見込んでいる。加えて長く滞在したくなる仕掛けとして、屋外家具やベンチなどを増設するほか、ラウンジテラスの設置を行うとした。さらに、コワーキングスペースを設置し、世界的にも類を見ないワークプレースを構築するとした。