甲府市は、丸の内1丁目地内で総事業費約85億円を見込み組合施行(準備組合事務局長=小杉好雄オギノ開発部)で計画している「紅梅地区市街地再開発事業」について同市都市計画課で9日までの日程で縦覧しており、下旬には市の都市計画審議会で計画決定を予定する。その後、3月の都市計画決定告示を経て具体的な設計作業に着手、来年5月からの再開発ビル着工を目指している。
同事業は、甲府市丸の内1丁目16番地内の敷地約5600㎡に計画。現在、県の丸の内駐車場やパセオなどがある地区で、道路を挟んで県民会館や東京電力(株)山梨支店などがある。
市では今年度、同再開発の推進計画を(株)都市環境研究所(東京都文京区本郷2-35-10・TEL03-3814-1001)に委託するなど、事業の具体化に向けた作業を進めてきた。
計画によると、同区域に地下1階、地上20階建てで、建築面積約3800㎡、延べ約3万4700㎡、高さ70mの再開発ビルを建設。
内部には、地下1階~地上2階(3層約9700㎡)に店舗、地上3階~6階(4層1万2000㎡、320台)に駐車場、地上7階~20階に(14層約1万3000㎡、約120戸)にマンションをそれぞれ配置する。
今後の事業スケジュールとして、今月下旬の市都市計画審議会による計画決定、3月の計画決定告示、10月(予定)の組合設立(事業認可)、平成19年4月(予定)の権利変換計画認可、同19年5月~同21年8月(予定)の再開発ビル施工を目指していく。
縦覧により提出された意見については、同都市計画審議会で市の対応方針を示し、計画決定に反映させていく。昨年末の地元説明会では、駐車場の入り口と出口が同じ位置となっていることについて、交通渋滞を招くことなどの意見も出されたが、3階に至る駐車場施設の中で吸収できるものとしており、計画変更は行わない考えだ。
また、同事業実施にあたっては、災害に強いまちづくりのための都市防災対策や、安全で快適な歩行空間・歩行動線等を確保するため、当該敷地が接する3つの市道に2mの壁面線の後退距離を定め、オープンスペースとして整備することにしている。