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【足立敏之参議院議員】国の積極的支援を/九州、秋田で被災地調査

2023/07/31 本社配信


 自由民主党の足立敏之参議院議員が7月9~10日の梅雨前線による記録的な大雨で被災した福岡県久留米市、朝倉市、東峰村、佐賀県唐津市へ被災地調査に訪れた(7月15日)。また、15日に記録的大雨となった秋田県の被災地調査も21日に行った。朝倉市では2017年の九州北部豪雨で行った直轄権限代行による赤谷川整備が効果を発揮。また秋田では玉川ダムで特別防災操作が行われダムの効果、さらに雄物川の激甚災害特別緊急事業や国土強靱化予算による整備の効果があり、復旧復興への国の関与と強靱化予算の確保を訴えている。

 九州の大雨は九州北部豪雨に比べ氾濫箇所が多く、より広域的な雨となった。被災地調査は、まず久留米市田主丸町竹野の三明寺地区の土石流発生現場に向かった。土石流が扇状地状に広がり住宅7棟が被災、1人が亡くなられた。甚大な被害に国による技術的支援や財政支援の必要性を強く感じたという。

 朝倉市を流れる赤谷川は九州北部豪雨の際、大量の土砂で川が埋まり大きな被害が出た。その後、全国初の直轄権限代行事業として九州地方整備局が整備し、新たな河道や砂防堰堤などが6月4日に完成。それら効果がしっかり発揮され大きな被害は発生しなかった。地域からは被害を抑えることができたと大きく評価され、直轄の権限代行の効果を痛感した。

 このほか東峰村では、国道211号など幹線道路の通行止めがあり、山間部の道路の強靱化などあらかじめ整備をしておくことの重要性を痛感した。佐賀県唐津市浜玉町平原の今坂地区も土石流被害現場を調査。山から流れてきた巨大な岩塊や流木が散乱しており厳しい状況だったという。

 秋田への被災地調査では、仙北市にある玉川ダムへ。特別防災操作として今回は全量カット、下流域の浸水被害を軽減した。大仙市では17年の被害が大きかった雄物川中流部や支川の淀川で激特事業で行った河道掘削や堤防整備箇所に行き、その効果を確認。支川などでは未整備地区もあり、引き続き整備の必要性を確認したという。

 足立議員は、被災地調査では、激甚災害の指定や復旧に必要な経費の財政支援、災害査定の早期着手などを要請した。また、国土強靱化の効果が発揮された地区も数多く、引き続き強靱化予算確保の必要性を痛感したと話している。なお、20日の参議院災害対策特別委員会理事懇談会で国土交通省へ被災地への国の積極的な支援や国土強靱化での河川整備などによる被害軽減に関する評価などを尋ねている。


【久留米市田主丸町付近の土砂流出状況を調査】

久留米市田主丸町付近の土砂流出状況を調査

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