第35回日本海沿岸東北自動車道(日沿道)新潟・山形県境地区建設促進大会が8日に村上市総合文化体育館で開催された。新潟、山形県関係者約300人が参加。事業中区間の早期完成と必要な道路関係予算の増額確保などを求める大会決議を満場一致で採択した。
主催者あいさつで、新潟地区期成同盟会の高橋邦芳会長(村上市長)は「皆さんと気持ちを一つにし、一刻も早い朝日温海道路の全面供用開始に向けて全力を尽くしてまいりたい」と述べた。
事業報告では、北陸地方整備局新潟国道事務所の松平信治所長、羽越河川国道事務所の澤山雅則所長らが各所管区域でのこれまでの経過や進捗状況を説明。本県では、2022年度末時点で、全16本のトンネル工事のうち20年9月に(仮称)1号トンネルが貫通したことや、橋梁26橋のうち2橋の工事が完了したことを報告。また、7月から新たに9号トンネルの掘削に着手したことを説明するとともに、11号トンネルについては本年度、県境側からも掘削を始め、早期の貫通を目指すとした。
また一般社団法人いわふね青年会議所理事長の佐藤勇介氏やANAあきんどマネージャーの光石圭祐氏の意見発表も行われ。地元や国の関係機関など協力しながら、地域活性化のためにも一刻も早い全線開通が必要であると強調した。
大会決議では、一日も早い全線開通に向け▽日沿道「朝日温海道路」については、積極的に予算を投入し早急に完成するよう整備促進を図ること▽防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策に必要な予算・財源を例年以上の規模で確保し、計画的に事業を促進するとともに、改正国土強靭化を踏まえ、5か年加速化対策後においても、昨今の地震・豪雨・豪雪などの災害の状況も考慮しつつ、国土強靭化に必要な予算・財源を通常予算とは別枠で確保して継続的に取り組むこと▽国土強靭化の事業計画に基づく道路の橋梁、トンネル、舗装などの老朽化対策の推進を図ること―など7事項を決議した
【写真=要望書を手交】