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心を一つに着実な整備を/本年度道路整備促進大会開く

2023/08/30 山梨建設新聞

 2023年度山梨県道路整備促進大会を17日にアピオ甲府で開催した。会には、県や市町村関係者、関連団体や、来賓として県関係国会議員など約150人が出席した。山梨県高速道路整備促進期成同盟会(会長=長崎幸太郎知事)と、山梨県道路整備促進協会(会長=堀内富久都留市長)の各総会が開催され、上程された議案が議決された。

 会の冒頭に長崎知事が「急峻な山々に囲まれた本県にとって、道路ネットワークは経済活動の活性化や地域間の連携に大きく寄与し、災害時の救急活動や緊急物資の輸送には欠かすことはできない。引き続き皆さまと心を一つに、中部横断自動車道の長坂以北など県外につながる広域道路や、新山梨環状道路など県内をつなぐ幹線道路の整備を着実に進め、県土の強靱化をさらに進めてまいりたい」とあいさつした。

 続いて山梨県道路整備促進協会会長を務める堀内市長が「大規模な災害が発生した際には県全体が孤立化する恐れがある。県道と高速道を結ぶ交通ネットワークの強靱化が大きな課題。地域間格差の解消を図り、住民に密接した市町村道に至る県内道路網の着実な整備や老朽化対策が重要となる。県民の命や暮らしを守るため、必要となる道路整備の推進に向けて、今後も全員で一致団結して積極的な活動の実施を」と述べた。

 来賓祝辞で中谷真一衆議院議員は、近年発生した台風や豪雪被害で県外とのアクセスが困難となったことに触れ「しっかりと高規格道路を整備していくことは、極めて大切で、県民の命を守るという強い意志を持って皆さんと一緒に推進していきたい」と強調した。

 堀内詔子衆議院議員は「本県は海にも接していない、空からの通路も無い、私たちにとっていかに道路をしっかりとつなげて、人との交流や物流の確保が何よりも大切な至上命題となる」と語った。

 森屋宏参議院議員は「これから来年度予算の概算要求や、秋には個別の箇所付けとなる。皆さま方のお力添えをいただきながら促進大会が開催されることをお祝い申し上げます」と述べた。

 議事に移ると、山梨県高速道路整備促進期成同盟会の決議案では「高速道路の計画的な整備が進められるよう、24年度予算編成において、所要の予算を総額確保するとともに、事業を更に加速させるため、早期かつ大胆な規模の23年度補正予算を編成すること」や、「事業中である(仮称)甲府中央スマートインターチェンジの整備を推進すること」などを決議した。

 山梨県道路整備促進協会の決議では「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策に必要な予算・財源を例年以上の規模で確保し、計画的に事業を推進すること。また、改正国土強靱化基本法を踏まえ、対策完了後においても必要な予算・財源を通常予算に加えて別枠で確保して、継続的・安定的に取り組むこと」などを決議案としてまとめた。いずれの決議案も原案通り承認され、今後は関係機関などに要望していく方向だ。


【写真=長崎知事、堀内市長、中谷議員、堀内議員、森屋議員、加速化対策への予算確保などを決議した】

長崎知事 堀内市長 中谷議員 堀内議員 森屋議員 加速化対策への予算確保などを決議した

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