県安足土木事務所は、112カ所に51億1400万円を投入する2023年度の事業概要をまとめた。内訳は道路・街路事業が94カ所31億6100万円、河川砂防事業は18カ所19億5300万円。新規は北関東道足利スマートICアクセス路の竜舞足利線で道路詳細設計を固め用地調査に着手。作原田沼線堀口南は堀口工区に続く1・4㎞の現道拡幅で用地測量を進める。山形寺岡線赤見は舗装工事を実施する。家富町堀込線中橋は橋脚2基に続き移設橋の全下部工と上部工を発注。改良復旧の秋山川は桐生岩舟線大橋の下部工に着手する。(2面に事業箇所)
足利スマートICアクセス路7丁目大前線は、優先整備区間1・1㎞を県道竜舞足利線に認定し詳細設計をまとめた。幅員は14・5mに見直し、両側に自転車通行帯を1・5m、歩道を2・5m確保。交差点は5カ所で、右折レーンはスマートIC上下線分岐と起終点の計4カ所に設置。せり出した丘陵部の法面処理が必要な2カ所には緑化工を併用した吹き付け工で安定させる。
家富町堀込線中橋は、現橋を歩行者自転車専用橋として移設し下部工に着工。壁式橋脚4基のうち22年度に左岸側橋脚2基を発注。今年度は橋台2基と残る橋脚2基に着手するほか、移設上部工を発注する。橋長が284・7m(幅員5・5m)で構造形式は鋼単純箱桁、3連アーチ橋。
293号の電共整備によるバリアフリーでは、南の堀込町が工事、北の西砂原後町は整備計画書を作成。佐野市は前橋水戸線高砂町Ⅰが終盤。用地補償と工事の進捗を図る。
秋山川復旧に伴う大橋の架け替えは、下流側の迂回路と仮設橋を完了。新橋は橋長53・9m(幅員18m)で、上部形式が2径間連続プレビーム合成桁。下部工は杭基礎逆T式橋台2基、杭基礎橋脚1基を一括して公告。24年度末の上部工発注に備える。
前橋水戸線の電共整備で高砂町Ⅰと大橋間530mのうち280mの本町が測量設計、大町250mは計画立案に向け調査に着手する。
桐生田沼線閑馬町は、閑馬川を渡河する春高橋前後500mの線形を改良し、片側に歩道2・5mの歩道を確保。線形改良に伴い春高橋を架け替える。新橋は橋長26・2mのポステン単純PC中空床版桁。下部工は杭基礎逆T式橋台2基。現橋下流の仮橋工事を進め、下部工に着手していく。
菊沢川の上流側4・4㎞は、赤見本町線菊沢川橋と市道橋の蟹ヶ島橋間500mの河道整備に加え、両橋の架け替え時期を検討。500m区間にはナガレコウホネが自生しており、排水路周辺にブロックマットを施工して保全。河床を掘削せず、現況の澪筋を生かして右岸側に築堤し毎秒65立方mの流量増加に備えた。
架け替え予定の菊沢川橋の新橋は21・6m(幅員12・5m)で、上部形式がプレテンPC単純中空床版桁。下部工は杭基礎逆T式橋台2基。蟹ヶ島橋は橋長28・1m(幅員9・4m)の単純プレビーム合成桁。下部工は杭基礎逆T式橋台2基。
菊沢川下流の国道50号から直轄境まで3・3㎞は24年度の事業化を目指し、河床掘削と護岸整備で毎秒70立方mの河積を確保する。上流端から0・8㎞は市の産業団地開発エリアを流れており、産業団地整備に影響のない2・5㎞を先行。事業化後の24年度は測量設計を予定している。
3・5・303号唐沢公園線は、未整備区間1・1㎞の概略設計を実施。設計を踏まえ佐野市と道路網研究会で事業主体や役割分担について協議する予定。都市計画幅員は両側歩道の12mで、ルート中央付近で交差する東武鉄道佐野線をオーバーパスする計画。
砂防事業のうち佐野市船越町の曲屋沢堰堤は、堤高9m、堤長40・8mの不透過型堰堤。副堰堤には流木止めを配し今年度は用地補償を進める。足利市月谷町の五十部4号沢は堤高8・5m、堤長47・5mの不透過型堰堤。用地補償を進め工事に着手する。
橋梁補修は渡良瀬川を渡河する足利館林線福猿橋や佐野太田線川崎橋、佐野田沼線富岡跨線橋を継続で施工。土砂災害対策では足利市松田町で松田大月線や名草小俣線の法面対策を継続で施工する。