県および日立市は、日立駅周辺地区整備に関する都市計画案の縦覧を今月6日から開始した。縦覧期間は今月20日まで。この案に対し、縦覧期間中に県知事または市長に意見書を提出できる。縦覧後は、今月28日の市都市計画審議会、3月24日の県都市計画審議会に諮問する予定。4月中旬頃の都市計画決定告示を見込んでいる。
日立駅周辺地区整備事業は、駅舎改築(橋上化)に合わせて駅周辺の整備を進めるもの。
整備構想によると、駅舎は、ホーム上に橋上駅舎(鉄骨ラーメン造、約1300㎡)として改築し、エレベーターやエスカレーターを配置。それに合わせて、東西を結ぶ自由通路を整備する。
都市計画案によると、自由通路は、西口の交通広場からコンテナヤード、線路、清水鮎川線を跨いで東口駅前広場を結ぶ。延長は約90m、幅員は8m。トラス構造とし、エレベーターやエスカレーター、歩く歩道(L50m)、展望ロビーなどを整備する。
駅前広場は、西口交通広場(約4500㎡)、東口交通広場(約2700㎡)を整備する。
清水鮎川線は、自由通路の東側出入口付近を南北に走る都市計画道路。幅員8mで片側歩道だが、東口交通広場の整備に伴い、約280m区間の幅員を拡幅する。
県および日立市では、同事業の都市計画決定を目指し、都市計画案を作成し、縦覧を開始した。
今後は、市および県の都市計画審議会にそれぞれ諮り、4月の計画決定告示を見込んでいる。
市では、昨年11月に自由通路および橋上駅舎整備のデザイン監修者を選定するコンペを実施し、建築家の妹島和世氏に決定した。
また、基本設計を(株)JR東日本建築設計事務所(東京都渋谷区代々木)に委託し、妹島氏の提案をもとに策定を進めている。
今後は、基本・実施設計を19年度までに行い、着工は19年度後半の見込み。工事は21年度までの3か年を予定している。
東口駅前広場と清水鮎川線は、来年度に実施設計、19年度~22年度に工事を実施する予定。
都市計画案の概要は、次のとおり。
【都市計画道路3・6・27清水鮎川線(県決定)】
◇起点は日立市本宮町5丁目、終点は日立市国分町3丁目。延長約4430m。構造形式は地表式、2車線、幅員11m。幹線街路と平面交差5箇所、幹線街路上ノ内南台線と立体交差。
【都市計画道路3・6・26号日立駅田手沼線(市決定)】
◇起点は日立市幸町1丁目、終点は日立市鹿島町3丁目。延長=約2840m。構造形式は地表式、2車線、幅員11m。幹線街路と平面交差8箇所。
【日立駅自由通路(市決定)】
◇起点は日立市幸町1丁目、終点は日立市旭町1丁目。幅員8m、延長約90m。幸町1丁目・旭町1丁目の区間において立体的な範囲を定める。
【日立駅西口交通広場(市決定)】
◇日立市幸町1丁目。面積約4500㎡
【日立駅東口交通広場(市決定)】
◇日立市旭町1丁目。面積約2700㎡