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栃木県栃木土木事務所

栃木土木、小山壬生線扶桑工区、2交差点に付加車線、年明け道路詳細設計へ

2023/09/05 栃木建設新聞

 県は小山市扶桑で主要地方道小山壬生線と同小山環状線が重用し、渋滞が慢性化している800m区間の改善策を固めた。県栃木土木事務所によると、1級河川姿川を渡河する半田橋東側の扶桑歩道橋交差点は小山壬生線分岐の右折と市道への左折レーン設置、西側の羽川西小交差点は現況のY字交差点に右折レーンを新設する。拡幅に伴い歩道橋2橋の架け替えを検討。将来的には多車線化を想定し半田橋の架け替えを検討していく。年明けにも道路詳細設計を委託し2024年度の事業化に備えていく。

 重用区間のうち半田橋西側の羽川西小交差点は、北西から小山壬生線、西から小山環状線が鋭角的に合流。合流後は羽川西小学校への進入路が南側に分岐する変則的な交差点となっている。

 半田橋東側の交差点は小山環状線が東進し、小山壬生線は姿川に沿って南進する。これら県道2路線は羽川西小学校の通学路に指定され、半田橋の両側には側道橋が架設。交差点2カ所には交差点を横断する歩道橋が設置されている。

 現況の標準断面は12m。車道3・5m×2車線の両側に歩道2・5mを確保。扶桑歩道橋交差点の改善策は右左折レーンを確保し26mに拡幅。車道両側に路肩兼自転車通行帯1・5m、歩道は2・5mずつ配置する。

 扶桑工区の渋滞解消に向け県は、18年度に交通量調査を実施し、1日当たり平均1万6000台を確認。分岐・合流する2カ所の交差点は、朝夕の通勤通学時を中心に慢性的な渋滞が発生。

 市は今年度、県議会県土整備委員会への要望箇所に挙げた。要望内容によると、同区間は渋滞を回避するため通学路を含む生活道路に車両が流入。地域住民からは渋滞事故の発生が懸念されているとし、安全安心な生活基盤を確保するため、渋滞解消に向けた事業促進を要望した。

 県は21年度までマクロシミュレーションによる解析とともに、交差点改良に向けた予備設計など調査を実施。解析業務はニュージェック、予備設計を開発虎ノ門コンサルタントが担当。

 今年度は路線測量を三条工測で進めており、予備設計を基に地元説明会で意見を聴取。年明けにも委託する道路詳細設計で詳細を決めていく。

 架け替えを検討している半田橋は、1968年度に架設し橋長が72・8m。上部形式は3径間単純H鋼桁橋。幅員は車道のみ7mで、通学児童らの安全を確保するため後年度、両側に歩行者・自転車専用の側道橋を架設した。

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