記事

事業者
茨城県

施設工事は年内公告/新設道路詳細設計 大詰め/新最終処分場

2023/09/20 日本工業経済新聞(茨城版)

 日立市内に整備する新産業廃棄物最終処分場に係る新設道路について、県は詳細設計を概ねまとめた。延長約4km(橋梁2カ所、トンネル2カ所含む)。一般部の幅員は9m(車道3m×2、片側歩道2m)で、トンネル部が7m(車道3m×2、歩道なし)で設計を進める。新設道路の概算事業費は約120億円。また、事業主体の県環境保全事業団が処分場建設工事を年内に公告する見込み。

 新たな搬入ルートとなる新設道路は、延長約4㎞で日立市の大久保町~同諏訪町を結ぶもの。大みか町6丁目交差点から山側道路を通って入るほか、中丸団地入口付近の通学路との交差部分が立体交差を検討中。パシフィックコンサルタンツ(千代田区)が予備設計を手掛ける。

 延長4㎞のうちトンネル2カ所の合計が1045mとなる計画を立てており、(仮称)大久保町トンネルとして整備する。(仮称)大久保町トンネルは、常磐道路上流部950mと常磐道下流部95mで計画。工法や詳細な延長などは、設計で固めるため現時点で未定だが、(仮称)真弓トンネルや本山トンネルなどと同程度を想定する。

 詳細設計が概ね固まったため、今後は用地取得を順次実施。並行して、県道日立常陸太田線の片側歩道整備(上諏訪橋付近~処分場)、局部改良(大平田集会所付近~処分場)、油縄子交差点の詳細設計を進めている。順調なら2024年度より3カ年で建設工事を開始し、26年度末の供用開始に間に合わせる。

 新たな産業廃棄物最終処分場整備計画は、日立セメント太平田鉱山跡地に整備するもの。施設規模が、オープン型最終処分場の施設構造形式を採用。埋立地面積約9・8ha、埋立容量約244万立方mなどを想定する。

 事業主体の県環境保全事業団が実施設計を進めており、年内に建設工事の公告ができるよう準備中。今年度末から26年度までの施工を見込んでいる。また、年度末から円滑に処分場整備に着工できるよう、処分場計画地内で溜まった水抜きなど準備作業等を実施する予定だ。

記事資料

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら