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茨城県石岡市

小売2社が出店意向/広場2.7haに複合施設計画

2023/09/30 日本工業経済新聞(茨城版)

 石岡市の「いしおかイベント広場」(2・7ha)に、民間小売業者2社から出店意向が示されていることが明らかになった。食品スーパーを核とした商業施設と公共・文化施設との複合施設が提案として挙がっており、店舗構造がS造平屋規模を計画。同地は、市が進める複合文化施設の整備候補地のひとつとなっており、候補地が決まる2024年2月以降、企業との協議を進めていく予定としている。

 いしおかイベント広場(若松3―1―1)は、JR石岡駅から約800mに位置し、周辺には中央図書館や国分寺、住居系低層建物が立ち並ぶ。敷地面積が2万7478・1㎡。第一種住居地域で、建ぺい率60%、容積率200%。1997年に神栄製糸から13億8000万円で取得し、屋外イベント会場や臨時駐車場として活用されている。

 民間小売業者に出店要望は今年の6月と8月に行われ、食品スーパーを中心とした商業施設と公共・文化施設を合わせた複合施設として、相乗効果を生み出すことを提案している。借地での利用を希望しており、期間が20~30年間。店舗構造がS造平屋を計画する。

 同地では、敷地全体が文化財保護法に基づく埋蔵文化財包蔵地に指定されている。建築行為を行う場合は、事前に国や県とその保存方法について協議し、必要な場合は試掘調査を行う必要がある。

 また周辺の道路環境の整備についても、市では道路改良等に際し、道路管理者との事前協議を行いながら進めていくこととしている。

 対象地となっているイベント広場は、市の大型事業となる複合文化施設の整備候補地にも挙がっている。今後の動きとして、2024年2月に審議会が候補地決定などを盛り込んだ中間答申を谷島洋司市長に行う予定となっており、出店に係る企業へのヒアリングや協議は2月以降、状況に応じて実施していく。

 9月市議会で小松豊正議員からの一般質問において、田所和弘副市長は「複合文化施設の候補地ということを最優先に考える。さまざまな可能性を検討してまいりたい」と示している。

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