十日町市で9月26日、一般国道253号上越魚沼地域振興快速道路「十日町道路」区間の整備計画を周知する路線標識が設置された。地元の水沢中学校3年生19人が参加し、事業主体の北陸地方整備局長岡国道事務所の職員らが見守る中、新たに生まれる道路の中心線となる標識を設置した。
事業の概要説明を受けた生徒らは、長岡国道事務所、十日町市、県十日町振興局の職員らとともに国道117号伊達地先の十日町道路の新設予定地に到着。
最初にタブレットでAIによるシミュレーション画像を確認し、将来自分の目の前に現れる道路の姿に、ほほ笑みを見せる生徒もいた。
その後生徒は3人一グループでスコップを手に取り、次々に標識の根元に土を掛け、最後に「上越魚沼地域振興快速道路国道253号十日町道路中心線」と記された約3m(全長4m)の標識を前に記念撮影を行った。
同事務所の水口直人計画課長は「工事前の一歩として未来ある若者にも参加してほしいと声掛けをした」と生徒参加の企画発案の経緯を話した。
同校では、総合学習として地域について学ぶ授業を行っており、十日町道路整備事業はその一環。水沢地区振興会長を招いてハーフインター設置に関する要望を伝えるほか、長岡国道事務所へも出前講座を依頼して知識を深めている。
標識設置を見届けた水口課長は「学校からの出前講座の声掛けはうれしかった。生徒たちが大人になってバリバリ働いているころに道路ができるのでは」と完成時期を匂わせ、進捗については「標識は本日を合わせて5本設置する。水沢地区の幅杭打ちは夏に終わった。十日町道路としては幅杭打ちが始まったところ。用地測量は本年秋から始まる」と述べた。
十日町道路は十日町市北鐙坂~同市八箇を結ぶ10・8㎞。19年度に総事業費620億円で事業化が決定。伊達地域周辺では道の駅整備も計画されている。
【写真=標識設置無事終了】