北陸地方整備局長岡国道事務所工事安全対策協議会(会長=田村秀誠長岡国道事務所長)は9月29日、長岡市中之島文化センターを会場に2023年度長岡国道事務所建設労働災害防止大会を開催した。同事務所の工事発注者、受注者が一堂に会し、建設工事現場における労働災害の撲滅に向けた決意を新たにした。
冒頭、田村会長は「管内では昨年9月~今年8月末まで8件の事故が発生した。昨年同時期の比較では10件減だが、本年7月からは不注意による工事事故が発生している。これから秋冬に向かって厳しい作業環境となる。今一度安全管理対策を図り、労災ゼロ推進へ皆さまと一体で努力したい」とあいさつした。
安全講話で登壇した長岡労働基準監督署の寺嶋茂署長は「建設業における時間外労働上限規制の適用猶予の廃止」を主題に講演。国の動向として「残業時間を減らし、過労死を防ぐ目的で施行される」と前置きし「建設事業については24年4月以降、時間外労働の上限が720時間となるが、災害復旧では一部適用外となるので分けて考えてほしい」と注意を促した。
本年度の安全管理優良受注者として紹介された加賀田組新潟支店の阿部悟氏は、国道8号鯨波地区舗装工事での安全管理体制を報告。複数工事の同時進行に加え、地下埋設物への対処などの課題に対し「社内研修やパトロール、着手前の検討会で意見を交わし、安全意識の高揚に努めた」と話した。
長岡国道事務所管内の工事事故発生状況の報告では荒川哲郎副所長が、北陸地整管内で発生した人身事故、物損事故の被害状況、原因を解説。
会の結びには安全宣言として北陸パブリックメンテナンスの白井正宏氏が、宣言文を朗読。交通事故防止、転落・墜落防止、熱中症予防、土砂災害防止などの取り組み目標を掲げた重要項目を参加者全員で唱和し、無災害達成への意識を再確認した。
【写真=130人が参加した】