第16回県環境保全審議会は10日、甲府市内で開き、温泉法に基づく掘削および動力装置の許可の案件では、(1)雨宮あや子氏(山梨市牧丘町)(2)堀内直人氏(富士河口湖町)(3)(株)東京ウエスト(東京都府中市)が計画する新規温泉掘削3件と、丸久ホテル神の湯温泉(株)(甲斐市)の増掘1件それぞれを許可相当とした。県では、これを受けて掘削許可を各事業者に近く通知する予定。
新規掘削を計画の雨宮あや子氏(山梨市牧丘町窪平883)は、既存の源泉が琴川ダム建設で水没するため、同市牧丘町北原字塩水4139-1地内の山林に深度60m、湧出路φ150mmの規模で掘削するもの。宿泊、日帰り温泉施設の浴用利用を目的に、3月1日からロータリー式で工事着手し、同31日に完了させる予定。同氏は、西側約200mに許可を受け温泉掘削を行っているが、同工事は今回の許可に合わせて廃止することになっている。
また、堀内直人氏(富士河口湖町大石189)は、所有のキャンプ場内のコテージ(新設)への給湯を目的に、同町大石字明光山2917-1地内の林道脇山林を対象に掘削するもの。ロータリー式により1500mの深度で計画しており、3月上旬の着工と10月中旬の完了を予定していく。
このほか、(株)東京ウエスト(東京都府中市本町4-23-2)は、現在建設中のリゾート施設、貸コテージの浴用利用のほか、近隣施設へ分湯するため、同町大石字湖中2585-122地内の山林で掘削するもの。ロータリー方式で1500mの掘削を予定しており、3月10日の着工と、9月10日の完了を計画していく。
一方、増掘の丸久ホテル神の湯温泉(株)(甲斐市竜地17)は、源泉の温度、湯量を確保するため現在の深度600m(自噴量毎分80リットル、泉温29・4度)を200m掘り下げ800mとする内容。営業しているホテルの男女浴槽に給湯する。ロータリー式で3月1日から着工し、5月10日の完了を予定している。