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国土交通省関東地方整備局(建設)

利根川水系など7水系/河川整備基本方針

2006/02/15 埼玉建設新聞

 利根川水系など7水系の河川整備基本方針が今日(14日)付けで官報公示される。これを受けて国土交通省関東地方整備局では、河川法16条の2に沿い、利根川水系河川整備計画の策定に向けた所定の手続きへと入る。基本高水のピーク流量は、基準地点八斗島において2万2000立方m/Sとし、既定計画では洪水調節施設により6000立方m/Sを調節し計画高水流量を16000立方m/Sとしていたが、基本方針では洪水調節施設により5500立方m/Sを調節し計画高水流量を16500立方m/Sとした。

 利根川水系(流域面積16840k㎡)の災害の発生の防止および軽減は、現況の河川の安定状況も踏まえ、洪水をできるだけ河道で分担して処理する。河道で処理できない流量は、上下流や本支線のバランスに配慮しながら、河道が有する遊水機能を一層強化し洪水を貯留するとともに、既設洪水調節施設の徹底した有効活用を図った上で、洪水調節施設を新たに整備する。

 また氾濫した場合、壊滅的な被害が予想される区間は、計画高水位を上回る洪水流量による浸透・越水などに対して高い安全性を有する高規格堤防の整備を行う。

 八斗島地点上流部は、河道内調節池の掘削増など遊水機能の一層の増強、既存洪水調節施設の再開発による機能向上など、既設施設の有効活用を図るとともに、洪水調節施設を整備し洪水調節流量5500立方m/Sを確保する。

 今後、策定作業へと入る整備計画は、河川整備の目標に加え、工事の目的、種類、設置される河川管理施設の機能の概要などが盛り込まれる。手続きは、原案を策定した後、必要に応じて学識経験者や住民、地方公共団体長の意見を踏まえ、計画の決定・公表となる。一般的には概ね30年での整備と言われている。



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