伊勢崎市(矢内一雄市長)は14日、新年度の当初予算案を公表した。一般会計の総額は620億1500万円で対前年度比で0・2%の増となった。また、普通建設事業費は87億674万円を計上し、予算全体の14・0%を占めている。今回の予算は、指定管理者制度の活用を始め、アウトソーシングの推移や基金の取り崩し等で財源不足を補い、制度改正に対応した予算編成となった。主な新規事業は、合併特例債事業で市道(境)2級24号線整備や赤石地区整備事業、市道(伊)2-15号線整備、市道(伊)1-504号線整備など8事業が計画され、赤石地区整備事業では、北小学校周辺整備事業として北小校舎改築詳細設計業務費や埋蔵文化財調査費、赤石の杜詳細設計費などを予算化している。(8面に主要事業)
歳入面では、国庫補助金改革及び交付税改革に対し「税源移譲は十分とはいえない状況」とし、景気の緩やかな回復とともに税制改正による一般財源の伸びはあるものの、歳出面では扶助費などの義務的経費の増加が見込まれ、厳しい財政環境は変わらず、継続した行財政改革の推進と歳出経費の見直しを行い、積極的に健全な財政運営に努めるとしている。
特別会計は、国民健康保険などを含む13事業費の総額に888億2486万円を計上、同比2・3%の増となっている。
当初予算案に盛り込まれた主な建設事業は次の通り。
【赤石地区整備事業】
北小学校周辺整備事業として、ユニバーサルデザイン・バリアフリー化の導入と周辺景観との調和を図り、体育館とコミュニティプラザの合築や、校舎棟とコミュニティプラザ棟の接続など、複合化計画で進められており、予定工事費は約20億円となっている。これまでに基本設計をINA新建築研究所が担当しており、3月下旬までの履行期限で基本設計を手がけ、18年度に実施設計を委託。19年7月頃から着工し、21年3月の完成を目指す。
【市民病院ICU増改築事業】
市民病院の集中治療室増改築工事を行うもの。設計は久米設計が担当しており、工事発注については18年5月の連休明け頃を予定。市民病院内に集中治療室8床を増築する。工事概要は、集中治療室を改修し本館東側へ増築する。本館内部の改修工事では、2階部分を事務スペース(104・5㎡)、3階部分を個室の病室2床(114・75㎡)に整備。増築工事では、RC造3階建て、延べ床面積603・75㎡を増築する。内部は1階部分がピロティ(178・25㎡)、2階部分が事務スペース(212・75㎡)、3階部分が6床の集中治療室(212・75㎡)を設置する。
【市道205号線久保橋上部工工事】
市道205号線上に架かる久保橋は、歩道が設置されておらず、車のすれ違いなども困難なことから、歩行者の安全性や交通環境の形成を図るため架替工事を計画が浮上した。18年度は上部工を予定しており、新橋は延長40m、歩道2m、下部工が橋台2基、橋脚1基。上部工がPC橋となっている。
【境上武士住宅建設事業】
建て替え工事については今回、2期目として20戸分の設計と、簡平3棟の解体工事を計画。既存団地規模は、昭和44~49年に建設された簡易平屋建て住宅で戸数は62戸。計画している新しい住宅は、W造とRC造を採用し、既存の62戸を93戸に建て替える。また、周辺整備として児童遊園や集会場、ごみ置き場なども設置する考えで、工事は概ね4期に分けて進める。