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国土交通省北陸地方整備局(建設)

113号新潟山形南部道路の片貝~金丸で計画段階評価

2023/10/24 新潟建設新聞

 北陸地方整備局は、新潟山形南部連絡道路の関川村片貝~金丸間の事業化に向けて計画段階評価の調査に着手した。20日には社会資本整備審議会道路分科会の北陸地方小委員会が同局内で開かれ、道路・地域の現状と課題、政策目標、意見聴取方法などを協議した。今後、事業化に向けたアンケート調査を年度内にも実施し、次回の北陸小委員会でルート帯や構造などの複数案を示す。

 対象区間は、新潟山形南部連絡道路の関川村片貝~金丸区間で、現在事業を進める鷹ノ巣道路と小国道路との間の区間となる。

 年度内に実施するアンケート調査では、地域住民や道路利用者、企業、関係自治体等に現在の国道113号の利用状況や対象区間での課題などを聴取する。またイベントなどで直接意見を聴き取る北陸地整では初のオープンハウス方式も取り入れる考え。アンケート調査等の結果を基に次回の委員会で、複数のルート帯案を示し、対応方針を協議。さらにルート帯案に対する意見聴取などを行う。

 計画段階評価では、今回を含めて、北陸地方小委員会を3回、アンケートやヒアリングなどを2回行い、概略ルートや構造などを決定する。

 新規事業化までには、さらに必要に応じて都市計画決定、環境アセスメントなどを実施し、新規事業化の評価が行われる。他の事業事例から事業化までには、早くとも2~3年程度はかかる見通しだ。

 新潟山形南部連絡道路は、日本海沿岸東北自動車道および東北中央自動車道を連絡する計画延長約80㎞の高規格道路。これまでに荒川道路、赤湯バイパスの約11㎞が開通済み。鷹ノ巣道路、小国道路、梨郷道路の約25㎞で事業を進めている。

 計画段階評価区間となった片貝~金丸間では、過去10カ年で28回の通行規制が発生し、このうち約3割が全面通行止めとなった。1回当たりの規制時間が国道113号の他区間に比べて長く、代替路がないことから通行止め時には大幅な迂回(うかい)が必要となる。2022年8月の豪雨では長時間にわたる通行止めが発生した。洪水浸水想定区域や災害監視が必要な箇所が多数あり、通行止めによる沿線集落孤立のリスクが高い。

【計画段階評価の対象区間、現道の状況や課題を共有】

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