県は、中部横断自動車道(長坂~八千穂)の都市計画に関する説明会を24日に甲斐市の双葉公民館で開催した。会には国や県関係者、地域住民などが多数参加し、中部横断自動車道(仮称)長坂JCT~長野県境のルート図を示すとともに、都市計画の概要などを説明し、意見を交わした。
会では、中部横断自動車道や都市計画、都市計画の原案の概要、今後の手続きの流れなどについて説明した。本県と長野県佐久地域を結ぶ国道141号の沿線では、土砂災害警戒区域が存在しており、整備によって代替路を確保して発災時のリスク低減や迅速な復旧に期待できることを解説。
都市計画決定する区間については、既設区間の中央自動車道・双葉JCTから(仮称)長坂JCTまでのL約20・6㎞。新設区間となる(仮称)長坂JCTから長野県境までのL約12・2㎞。都市計画決定により計画段階における整備に必要な区域の明確化などを図る。
示されたルートによると、甲府方面より中央自動車道・長坂ICから少し北に進んだ場所に、長野県佐久方面へ進むための分岐点として(仮称)長坂JCTが配置されている。
北杜市高根町村山西割、同町村山北割を北東に進み、同町長澤付近には(仮称)高根ICが設けられ、国道141号と接続する形だ。
さらに須玉町上津金を東へ進み、方向を北に変えたのち大門ダムを通過する。その先の高根町清里では、国道141号の丘の公園入口交差点付近に(仮称)清里ICが配置されている。そこからしばらく東方面へ進むと長野県境に当たる。
整備区間においては、参考として橋梁によるかさ上げ式、トンネルを整備する地下式、地表式での道路構造物の配置が示されている。整備による道路幅については、片側が3・5m×2の7m、2車線ずつの4車線。路肩や中央帯を含む全幅は19~20mとしている。公表された図面は、今後の現地測量や詳細設計などによって変更される可能性もあるという。
今後の流れとして、環境影響評価の手続きは今後検討結果や考え方をとりまとめて準備書の見直しや評価書へ手続きを進めていく。都市計画決定の手続きでは、地域の意見を聞いたのち都市計画案を作成し、審議会を経て都市計画決定となる。
意見交換で参加者からは「災害時に陸の孤島とならないよう、スピーディーな整備を」と求める意見も出ていた。
【写真=双葉公民館で開かれた説明会】