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【インフラツーリズム】進捗状況など示す/大源太川堰堤などモデル

2023/11/01 本社配信

 国土交通省はインフラツーリズムの新規モデル地区の大源太川第1号砂防堰堤地区(新潟県湯沢町土樽)など砂防関係の3地区について進捗状況などを明らかにした。同地区は10月31日には協議会のキックオフミーティングが行われている。

 インフラツーリズムは、公共施設を観光資源に活用するもの。観光ではあるがインフラを身近に感じてもらう、インフラへの理解促進なども視野に入る。橋梁やダムなどの他にも対象を拡大するため、2023年度スタートのモデル地区は砂防関係施設を選定している。

 湯沢町の大源太川砂防堰堤は、1935年の「魚沼大災害」を契機に38年に着工し、39年に竣工した砂防堰堤。老朽化に伴い補強工事を行い2022年度に竣工している。

 補強工事の際に、水を下流に流すため仮排水トンネルを整備しており、施設管理者等の同伴により、仮排水トンネル坑口から砂防堰堤の正面が見られる。

 登録有形文化財、選奨土木遺産でもあり、砂防施設をツーリズムとして見せるための検討を進めるとともに、周辺観光資源を組み合わせた連携のモデルとして取り組む。10月31日には協議会のキックオフミーティングが行われている。

 ほかの2地区は▽青い池と十勝岳火山砂防情報センター(北海道美瑛町白金)=観光地との連携モデル▽亀の瀬地すべり対策工事(大阪府柏原市、奈良県三郷町)=既存見学会の発展モデル―となっている。

 今後はコンテンツの検討、見学・体験の運営体制の構築、地域観光資源との連携、モニターツアーなどの実施を経て24年度以降に地域主体のツアー実施につなげる。

 1日に開催した有識者懇談会で議論が行われた。鶴田ダム(鹿児島県さつま町)、天ケ瀬ダム(京都府宇治市)、新日下川放水路(高知県日高村)のモデル地区の進捗状況、魅力倍増プロジェクトやこれまでの課題、対応などについて意見を求めた。

有識者が意見を交わした

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