中日本高速道路八王子支社と県、諏訪市、岡谷市は7日、現在工事中の中央自動車道諏訪湖スマートインターチェンジ(IC)について、これまで2024年3月としていた開通予定時期を25年夏ごろに変更すると発表した。関連の道路工事において想定外の脆弱な地質が確認され、対応が必要になったことが理由。県が担当するアクセス道路の対策は、現在施工中の工事の増工により実施する。
諏訪市および岡谷市をまたぐ中央道諏訪湖サービスエリア(SA)に設置される同ICは、中日本高速道路がICやSAへの接続部分、県がICへのアクセス道路となる県道諏訪辰野線の新設、諏訪市がアプローチ道路の上り線となる諏訪市道33225号線、岡谷市が同下り線の岡谷市道湊133号線の整備をそれぞれ担当している。
県が担当するアクセス道路工事は現在、22年度事業で発注した5つの工区で道路築造工が進められている。脆弱な地質が確認されたのは最も諏訪湖寄りの区間で、藤森土木建設(諏訪市)が施工する小坂~有賀1工区。対策工事として地盤の置き換えや、湧水に対応した排水処理などを検討している。ちなみにアクセス道路事業では今後、舗装、照明や安全施設等道路付属物といった工事の発注が残っている。
また、諏訪市が担当するアプローチ道路の上り線でも、ボックスカルバートを設置する箇所に脆弱な地質が確認されている。
なお、中日本高速道路の発注で鹿島道路関東支店(さいたま市)が施工するIC工事は、今のところ工期(24年5月12日)の変更は予定していない。
同事業は県内有数の観光地でもある諏訪湖および上諏訪温泉へのアクセス性向上、観光振興へ大きく貢献するインフラとして、早期完成が期待されている。