国土交通省は9日、2024年度の技術検定のスケジュールなど実施計画を明らかにした。1級第一次の建設機械、土木、建築、電気工事と2級第一次の建設機械で申し込み受け付け期間を4月始めまで伸ばすとともに、受験資格の見直し、さらに一次、二次検定の試験問題の見直しを行う。なお、1級で受け付け期間が一番早いのは建設機械で一次、二次とも24年2月15日からとなっている。
申し込み期間の変更は、例年3月末で申し込みが終わっている部分で、企業に就職してすぐに申し込みをしようという動きに対応する。4月5日までと期間は短いが、全体のスケジュールも加味した中で後ろに伸ばす。また、土木の1級一次の試験地に鹿児島を追加する。業界団体などから要望が多かったための対応となる。
受験資格の変更は、これまでもアナウンスしてきた通り、1級一次検定は学歴問わず受検年度末時点で19歳以上とする。二次検定は、1級一次ないし2級二次合格後、基本的に5年以上の実務経験を求める。また、2級に関しては一次検定は17歳以上とする資格は変わらないが二次検定は、2級一次合格後3年以上、1級一次合格後1年以上の実務経験を求める。学歴による差異はない。なお、1級の実務経験は特定実務経験などにより年数が短くなる。
また、28年度までは経過措置期間を設け、二次検定は現在の受検資格と新しい受検資格の選択を可能としている。
新受検資格の実務経験についても変更する。経験に該当する工事の範囲を検定種目に対応した業種に該当する工事とする。また、複数の検定種目が対応する業種の経験は、同じ経験を複数の検定種目の経験として申請できるようになる。例えば、土木構造物の杭工事(とび・土工)の経験は、土木、建築、建設機械種目の経験として申請可能。証明方法も変更され、新受検資格では一次検定合格後、工事ごとに請負者の代表者か監理技術者などによる証明となる。
試験問題は一次、二次とも見直しが行われる。
一次については、二次検定に必要な実務経験年数を学歴に関わらず一定とすることから、各専門分野の基礎を確認できるよう必要に応じ充実を図る。二次は、受検者自身の経験に基づかない解答を防ぐ観点からの見直し。