宇都宮市は、ダントー宇都宮工場跡地(下岡本町)の「岡本・北の杜タウン地区計画」(仮称)の都市計画素案をまとめた。跡地は土地所有者のダントーホールディングスが複合開発を構想。地区計画の区域面積は約12・2ha。西側は商業・地域サービス地区約9・1ha、東側は住宅地区約3・1ha。住宅戸数は約120戸を想定。今後は2024年1月頃に案の縦覧を行い2月頃に都市計画審議会を開催。決定後、市への開発許可申請を経て開発工事や建築工事に着手。商業施設のオープンは25年を予定しているという。
工場跡地はJR岡本駅から北西約1㎞に位置。1962年から操業していた工場は東日本大震災で被災。建物は解体され、現在は土壌対策工事が行われている。
跡地は県道下岡本上戸祭線(都市計画道路3・4・114号岡本駅西線)に面し、西側は都計道3・5・117号奈坪通り。地区計画の設定と併せて用途地域も変更。工業専用と第1種住居地域だった用途地域を隣接のスーパーマーケット周辺と合わせて約15・2haを一体的に第2種住居地域に変更する。
同社は岡本駅周辺の地域拠点形成に貢献し、河内地域の発展に寄与することを目的に22年5月、都市計画提案制度を活用して複合開発を可能にする用途地域の変更と地区のルールを定める地区計画の提案を行った。
市は提案内容について都市計画マスタープランなどのまちづくりの方針に適合していると判断。道路や緑地などの配置について協議し、地区計画と用途地域変更の素案を作成した。住民説明会も開催された。
土地利用方針によると、商業・地域サービス地区は食料品や各種専門店などのテナントを集積し、安心して利用しやすい施設配置を目指す。医療・健康、福祉・子育て支援などの地域サービス施設も充実させ、居心地良い空間を形成する。
住宅地区は岡本駅との近接性を生かし、中心市街地や市外にも通勤可能な1戸建て住宅地を形成する。
計画では、商業・地域サービス地区は幅員12mの区画道路を東西南北に配置。西に幅員9mの区画道路を設置する。
広場面積は合計約8670平方m。南北の12m道路沿いを中心に配置。緑地面積は合計約1830平方m。周囲の道路沿いに適宜配置する。
住宅地区は中央に街区公園(約920平方m)を配置。幅員7m、6・5m、6mの区画道路を巡らし、街区公園と商業・地域サービス地区を連絡する幅員4mの歩行者専用道路を設置する。