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茨城県つくば市

24年度当初に入札へ/民間移管で保育所建替え

2023/11/16 日本工業経済新聞(茨城版)

 つくば市は、新耐震基準を満たさない稲岡保育所および上ノ室・上広岡保育所について、民間移管による建て替えを進めていく。事業者には稲岡保育所に社会福祉法人くじら(長崎県大村市)、上ノ室・上広岡保育所には社会福祉法人プルメリア地域福祉会(つくば市倉掛)をそれぞれ選定。今後は県の計画承認を経て、2024年度当初には整備に係る入札手続きを行う。開園が25年4月を予定する。

 市では、新耐震基準を満たしていない公立保育所が9か所あることを受けて、建て替えや大規模修繕などの方向性を示す基本・整備方針を定めた。

 稲岡保育所(稲岡195)は1977年3月に建築。建物がCB平屋、床面積474㎡。構造耐震指標を示すIs値は0・79(S造部は0・14)となっている。認可定員は60人。土浦市に隣接するエリアであり、近隣には大型商業施設やインターチェンジが存在する。

 建て替えにあたり、建設地や施設規模などは、現在のところ非公表。移管後の定員規模については、70人以上とすることを見込んでいる。

 上ノ室保育所(上ノ室2482)は、73年3月に建築。園舎がW造平屋、床面積374・33㎡。Iw値0・71(S造部は0・2)。定員が60人となる。上広岡保育所(上広岡113―1)は75年に建築。W造平屋、床面積570・79㎡。Iw値0・64(S造部0・23)。定員70人規模となっている。

 両施設ともに、つくばエクスプレスつくば駅から車で10分圏内、土浦学園線など複数の県道と近接しており、一定の人口維持が見込まれる地域であることなどから、2保育所を統合して定員130人以上の保育所を整備する。

 今後は、県の計画承認手続きを進めるほか、保護者・移管先法人・市による3者協議会を随時開催。保育所整備に係る費用については2024年度当初予算に計上する。順調に進めば24年度初旬に新園舎の建設工事を開始する。

 市の公立保育所施設整備計画によると、民設民営方式を検討する保育所は、上境、稲岡、上ノ室、上広岡、上横場、高見原、城山の7保育所。事業者を公募した翌年に新施設を建設する方針で、24年度には上横場、高見原、城山の公募を想定する。

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