県は22日、11月補正予算案を発表した。飯田警察署・南信運転免許センター建設事業の設計費として2025年度までの債務負担行為で限度額3億4845万円を設定。予算可決後、速やかに公告手続きに入る。想定規模はRC造4階建て、延べ面積は車庫なども含め約7100㎡。概算総事業費は50億円を見込む。建設工事は26、27年度の2年間で計画している。
同事業は1978年に建てられた警察署(飯田市小伝馬町1丁目3541-2、RC造3階建て、延べ2588㎡)を建て替えるもの。南信地域には運転免許センターがないことから、新たに南信運転免許センターを併設する。現時点では1棟の中に警察署と免許センターの機能を集約する予定。建設地は現地に隣接する風越公園の敷地の一部。今年4月に発注した地盤調査業務は中部測地研究所(諏訪市)が担当した。
設計業務については遅くとも本年度内に開札まで終えたい意向。入札・契約手続きは施設課が担当する。業務の完了は25年度前半をめどに考えており、建設工事を26、27年度、既存庁舎の解体と外構を28年度に行い事業を完了する。警察署は28年度の開所、免許センターは外構など事業が完了したところで開所する方針。
また、寿台養護学校の校舎増築に向けて債務負担行為を含め1億2882万円を措置。現年分の1億1600万円は用地購入費、債務負担行為の限度額1282万円は測量費。
同校では21年度に作業棟を増築しており、今回は普通教室棟を増築する。敷地に隣接する旧・中信松本病院跡地の一部約8000㎡を取得し、建設用地とする。現時点の計画では24年度に用地の調査を行い、次年度以降に設計、建設と進める。
■前倒し発注へ公共事業に16億円
施工時期の平準化、端境期の解消に資する公共事業の前倒し発注を行うため、補助公共事業に2億6000万円、県単独公共事業に12億円、交通安全施設整備事業に1億5000万円の債務負担行為も設定。補助事業では道路の舗装、改築工事、県単事業では区画線や舗装の補修工事、交安事業では横断歩道等の補修工事を前倒しして発注する。
東京都中央区にある長野県アンテナショップ「銀座NAGANO」の改修も事業化。設計費および24年4月分の施設賃借料として2718万円を計上した。物販スペースの拡張や段差解消によるバリアフリー化といった内装改修を予定しており、工事費は24年度当初予算で要求する。設計業務は当初の設計を担当したフジヤ(東京)との随意契約となるもよう。
このほか松本市が信州まつもと空港の周辺環境整備の一環で行う公民館整備に対する補助金2000万円、省エネ・再エネ設備導入支援に11億46万円、道の駅や観光地、主要道路などへの電気自動車用急速充電器整備に対する補助金2600万円。
一般会計の補正額は101億2118万円で、補正後の総額は前年同期比7%減の1兆872億1168万円。予算案を審議する定例議会の会期は11月30日から12月15日まで。