久田真東北大学大学院工学研究科教授がプログラムディレクターを務め、土木研究所が研究推進法人となっている戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第3期の「スマートインフラマネジメントシステムの構築」でキックオフシンポジウムが、17日に都内の一橋大学一橋講堂で開かれた。
生産性向上、事後保全から予防保全へ新技術の活用、デジタルツイン、インフラマネジメント、総合知の活用といった建設分野の問題点が指摘されている。それらを踏まえてSociety5・0の実現に向け、持続可能で魅力的・強靱な国土・都市・地域づくりを推進するシステムとしてスマートインフラマネジメントシステムの構築を目指す。
シンポジウムのメインは、5つのサブ課題について10人の研究開発責任者から研究内容などについての説明。課題ごとの責任者は▽革新的な建設生産プロセスの構築=永谷圭司東京大学大学院工学研究科教授▽先進的なインフラメンテナンスサイクルの構築=石田哲也東京大学大学院工学研究科教授▽地方自治体等のヒューマンリソースの戦略的活用=宮里心一金沢工業大学工学部教授、沢田和秀岐阜大学工学部教授▽サイバー・フィジカル空間を融合するインフラデータベースの共通基盤の構築と活用=本田利器東京大学大学院新領域創成科学研究科教授、久村孝寛日本電気ビジュアルインテリジェンス研究所主任研究員、前田紘弥アーバンエックステクノロジーズ代表取締役▽スマートインフラによる魅力的な国土・都市・地域づくり(魅力的な国土・都市・地域づくりを評価するグリーンインフラ省庁連携基盤)=村上暁信筑波大学システム情報系教授▽同(EBPMによる地域インフラ群マネジメント構築に関する技術)=楠葉貞治東北大学大学院工学研究科インフラ・マネジメント研究センター特任教授、貝戸清之大阪大学工学研究科准教授―。
また他のSIP研究課題との連携も必要で、内容が近いスマート防災ネットワークの構築、スマートモビリティプラットフォームの構築についても紹介が行われた。