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災害復旧、防止策に53億/県単35億 手厚い配分/県補正案

2023/11/29 日本工業経済新聞(茨城版)

 大井川和彦県知事は28日、一般会計補正予算案(第5号)を公表した。補正額56億1600万円の大半となる53億1300万円を災害復旧および再度災害防止対策に投入。国補公共事業17億3900万円、県単公共事業35億7400万円の内訳となる。県政への課題対応として、植物園と県民の森(那珂市)の魅力向上対策にも着手。基本設計費8800万円を計上した。

 国補公共事業は、河川や道路における護岸・法面崩壊、土砂崩れ等の災害復旧を関根川(高萩市)や日立山方線など42カ所で実施するため、13億5000万円を計上している。農地および土地改良施設の災害復旧を102カ所で行うため、2億8700万円を盛り込んだ。また、林道小木津線(日立市)の災害復旧費として1億200万円を充当する。

 県単公共事業35億7400万円のうち、越水した河川、通行規制が発生した道路等の再度災害防止へ35億5200万円を措置。河川は土砂浚渫、護岸改修、樹木伐採、流木撤去などを関根川など64カ所で実施。道路が法面対策、側溝清掃注意喚起施設の設置などを日立山方線など27カ所で予定している。また、緊急的に対応が必要な山腹崩壊地等の災害復旧2カ所へ2200万円を充てる。

 県植物園および県民の森ではリニューアルを計画。民間の創意工夫を取り入れた新たなコンセプトの施設整備を具体化させていく。まずは、23年度に既存施設の改修や新たな施設整備に係る基本設計に着手する。24年度には実施設計と施設整備・改修を行い、25年4月ごろのリニューアルオープンを目指す。現段階で約30億円の概算事業費を想定する。

 補正案可決後、一般会計の累計総額は1兆3151万6300万円となる。

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