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国土交通省北陸技術事務所

災害時道路交通確保に組立橋で架設訓練

2023/12/08 新潟建設新聞

 北陸地方整備局北陸技術事務所は、災害時に早期の交通を確保する応急組立橋の架設訓練を実施した。訓練では、新潟市西区の新潟防災センターに保有する応急組立橋を使い、架設作業の手順や安全な施工方法の確認を行った。

 橋の架設・解体は災害協定を結ぶ福田組が担当。狭い災害現場を想定し作業エリアを制限して組み立てが行われ、先月20日から訓練を開始し、1日に橋の組み立て設置が完了した。

 北陸地整管内では新潟、上越、富山の各防災センターで応急組立橋を保有しており、出動している場合を除き持ち回りで架設訓練を実施している。応急組立橋は、全ての部材を10~11tトラックに積載できる組み立て式トラスガータ橋で、災害時に橋桁が流失しても、橋台が無事か、すり付け部で土工が施せる場所であれば架設が可能。最大20tの荷重に耐える。今回の訓練では、新潟にある最大支間長40m、幅員6mの組立橋のうち、支間長6mと取付部6mの2スパン12mを設置した。

 これまでに東日本大震災で岩手県陸前高田市の国道45号線で使用されたほか、2013年9月の台風18号では京都市の国道162号鳴瀧橋、17年1月に富山県南砺市利賀村の地すべりで被災した県道迂(う)回路として活躍。東日本大震災の際には5日間で架設を完了させ、41日間にわたり道路交通を確保した。

【写真=災害時想定した架設訓練】

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