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山梨県甲州市

シャトレーゼが新工場 市議会で鈴木幹夫市長明かす

2023/12/12 山梨建設新聞

 菓子製造・販売を手掛けるシャトレーゼが、甲州市内に新たな工場などの建設を計画していることが分かった。甲州市議会12月定例会の一般質問の中で鈴木幹夫市長が明らかにした。同市では別のホテル建設の計画も進んでおり、近く詳細が公表される見通し。市が運営する観光施設「勝沼ぶどうの丘」などと連携し、地域経済の活性化を目指す。

 8日の市議会一般質問で、丸山国一議員の観光施策に関する質問に、鈴木市長が答えた。鈴木市長は市内経済発展のため、かねて企業立地を推進してきたと説明。丸山議員から滞在型観光に関する具体的な施策を聞かれ「シャトレーゼは(開発申請は)まだなんですが、スイーツの工場、それから見学・レストラン・宿泊(施設の建設)。これらは(出店)予定と思ってもらえれば」と明かした。出店により年間120万人規模の来訪者を見込んでいる。

 このほか市内では別のホテル建設の計画も進む。関係者によると、建設予定地は同市勝沼町菱山地内のブドウ畑跡。すでに農地転用および開発許可の手続きが済んでいるという。進出するのは世界的なホテルチェーンとみられるが、詳細については「近く事業者からプレスリリースが出る予定」(市担当者)。

 鈴木市長はホテル建設について「令和2年の後半から話(進出)の話はあったが、土地の収用が進まず、建設課を中心に2年数カ月取り組みやっと取れた」と話す。集客数については「インバウンド含め年間30万人くらいは来てもらえると思っている」と、力を込めた。

 ホテル建設に合わせ市は、厳しい経営が続く市の観光施設「ぶどうの丘」とも連携する方針。通行が再開された「大日影トンネル遊歩道」や周辺の観光農園など観光スポットへも誘導し、市内全域の活性化につなげたい考えだ。

 鈴木市長は「(すべての計画が)確定ではないが、その方向で進むと思っている。そういうもの(ホテルなど)が出てくると観光はいい方向に行くのではないか」と期待感を示した。

 シャトレーゼは本紙取材に「担当者不在」としている。

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