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茨城県つくば市

概算工事費41・4億/陸上競技場の基本計画案

2023/12/13 日本工業経済新聞(茨城版)

 つくば市は、上郷高校跡地7haへ計画する陸上競技場の基本計画案を明らかにした。既存施設の解体を含め概算工事費41億4100万円。全天候舗装8レーンの400mトラック1面、メインスタンド600席、分棟にするなど資材高騰を受け当初よりコンパクトに計画。年内に説明会、意見公募を経て2024~25年度で基本・実施設計、26~27年度に建設工事、27年度末の供用を目指す。

 計画地は上郷高校跡地(上郷2494-3)。上郷小学校の西側に位置する。敷地面積は7万89・30㎡。校舎や附属施設などが残る。

 基本計画では課題に対する対応案を提示。市内に公認記録の取れる陸上競技場が無いことから第4種公認(第3種相当)の陸上競技場を整備する。また障害者スポーツの大会も想定されることから、障害者、高齢者、子どもなど誰もが使いやすい施設とする。

 南側の校舎や体育館は、築30~40年が経過し未耐震もあるため、すべて解体撤去。敷地南北を分断する市道3-2189号線は敷地を一体的に活用するため廃道。同路線を通って東側の上郷児童館や児童クラブへ通っていた児童への配慮として施設内を通れるよう園路を整備。

 バス運行を考慮し幅員に余裕がある市道沿いの敷地北側に駐車場を整備。さらに、渋滞発生を抑制・緩和するため右左折専用レーンを検討。路線バス停留所はアクセス性向上のため施設近傍へ移設する。

 地域配慮として施設や設備の形態・構造上の工夫、緩衝緑地を確保。地域交流拠点として上郷地区の要望に応じ50~60人ほど集まれる屋内施設や広場。防災機能の設置を見込む。

 競技場は全天候舗装8レーン(直線のみ9レーン)の400mトラック1面、サッカーなどの多目的利用を想定する天然芝。観客席はメインスタンド600席(屋根付き)、バックスタンド300席(同)、芝生スタンド2000席。管理棟や運動器具倉庫も設ける。

 管理棟には管理事務所、カームダウン、クールダウンルーム、EV。また分棟にして経費削減。本部室、放送室、記録室、医務室、更衣室やシャワー室を分棟①。多目的集会所・会議室、トレーニングルームを分棟②に分けた。

 駐車場等は、普通車用(常設480台、臨時150台)、障害者用63台、バス25台、自転車用398台分を確保。

 概算工事費の主な内訳はトラック8億1600万円、本棟メインスタンド5億円、分棟①1億8900万円、分棟②1億3300万円、バックスタンド8700万円、倉庫1億7700万円、ナイター照明2億2800万円、多目的広場として雨天走路9800万円となる。

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