県真岡土木事務所は、真岡市の都市計画道路3・4・306号中郷八木岡線荒町工区(久町通り)340mの道路詳細設計をまとめた。年明けにも用地測量を発注し2024年度以降の用地補償に備える。中郷八木岡線は24年度事業化、23年度末の認可を目指す。市は沿道整備街路事業による中心市街地リノベーション事業を導入。24年度の事業認可を目指す。
荒町工区は現道7mを16mに拡幅し両側歩道3・5mには電線共同溝を計画。幅員構成は車道3m×2車線の両側に自転車の通行を考慮し路肩1・5m。3・5mの両側歩道はセミフラット構造によるバリアフリーで計画した。
3県道が交差する荒町寿町交差点から田町交差点を結ぶ事業区間は真岡小学校の通学路。狭あいで歩道が未整備なうえ、道路敷地内に電柱が林立。歩行者の通行に支障となっており、車両と歩行者が混在。通学児童の危険性も高く、災害発生時には電柱の倒壊による交通障害が指摘されてきた。
公共事業事前評価資料によると、24年度から電線共同溝や物件調査など測量設計、25年度から用地取得、27年度の着工を見込む。事業費は11億円。内訳は測量設計費1億円、用地7億円、工事費が3億円。道路用地は都市計画決定法線に沿って西側に拡幅する。
中郷八木岡線は事業化に先立ち交通量推計や費用対効果などを検証する整備効果調査を実施。路線測量が篠原設計、道路詳細設計を富貴沢建設コンサルタンツ、整備効果調査はニュージェックが担当。交通量調査では1日当たり計画交通量に4600台を試算した。
中郷八木岡線340mは、市との覚書に基づき主要地方道つくば真岡線に認定した。市は道路整備に併せ、リノベーション事業を導入。整備手法には直買方式により用地取得を並行し、土地区画整理事業の換地手法を活用して代替地をあっせんする沿道整備街路事業を適用。
市は事業化に先立ち測量業務を篠原設計、事業計画案作成は栃木都市計画センターに委託。現地測量や一筆地測量で事業エリアを確定し補償算定を実施。個別説明に着手している。
事業認可を踏まえ24年度以降には、仮換地指定や移転補償、建物などの移転工事に着手する。
中郷八木岡線は真岡市街地を南北に縦断し、主要地方道宇都宮真岡線、真岡上三川線、一般県道西小塙真岡線との交差点から南進340mが狭あい区間。両側に家屋や商業施設などが連たんした交互通行。市中心部に位置するため、抜け道的に利用する車両も見られ、交通量は多い。
中郷八木岡線340m区間について県と市は19年度、市道112号線と県道つくば真岡線の一部区間を相互移管。県は道路整備を担当し、市は沿線の面的整備を実施する覚書を締結した。