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茨城県日立市

普通建設費22%増の92億/18年度当初予算案

2006/02/25 日本工業経済新聞(茨城版)

 日立市(樫村千秋市長)は22日、平成18年度当初予算案を発表した。一般会計は617億4300万円で、前年度に比べて6・6%の増。このうち普通建設事業費は、前年度比22・7%増の92億537万8000円とした。主な事業では、日立駅周辺地区整備事業で9億8630万円を計上し、詳細設計や用地取得を進める。18年度に着工となる事業は、学校給食共同調理場の建設(16億1247万円)、坂本小学校の校舎改築(5億6168万3000円)、消防拠点施設の新設(4億5921万9000円)、(仮)日立鞍掛山斎場整備(4億1273万2000円)、東滑川海浜地区整備(1億3304万2000)など。新規では、(仮)十王交流センター建設の基本・実施設計等に1720万7000円を盛り込んだ。特別会計では、下水道事業に72億1057万7000円、水道事業に57億6998万7000円を予算化した。

  日立駅周辺地区整備事業は、駅舎の橋上化に合わせて東西自由通路や駅前広場など駅周辺の整備を進めるもの。今年度は、自由通路と橋上駅舎のデザイン監修を建築家の妹島和世氏に、基本設計を(株)JR東日本建築設計事務所に委託し策定を進めている。

 18年度は、自由通路と橋上駅舎、東口広場、清水鮎川線の詳細設計を進めるとともに用地取得を行い、19年度の着工を目指す。

 学校給食共同調理場は、老朽化した南部および中央調理場を統合して、南高野町の約7100㎡に新共同調理場(S造1階一部2階建て約3600㎡)を建設する。

 基本・実施設計は(株)柴建築設計事務所が今年度に策定。建設工事は、18年度に単年度で実施する予定で、19年度に既存施設の解体および外構工事を行い、同年2学期からの稼働を目指す。

 坂本小学校(南高野町3丁目)は、昭和41年から49年にかけて建設された校舎の老朽化に伴い、改築および大規模改造を行うもの。

 中央棟(S造2階建て1213㎡)と南棟(S造平家建て869㎡)の2棟については、取り壊し、新たに3000~3500㎡の校舎1棟を建設。東棟(RC造3階建て984㎡)、西棟(RC造2階建て392㎡)、北棟(RC造3階建て1524㎡)の3棟は、耐震補強を実施する。

 基本・実施設計は、(株)横須賀満夫建築設計事務所が策定。18・19年度の2か年継続で建設を進めていく。

 消防拠点施設の新設は、消防本部と日立消防署の合同庁舎の老朽化に伴い、防災機能の強化を図るため、移転改築を行う。

 実施設計は、(株)日立建設設計が策定。桐木田市民広場の2・2haに、RC造地下1階地上3階建て延べ3200㎡の庁舎棟のほか、車庫棟、訓練棟を整備する。工事は、18・19年度の2か年継続で行う。

 (仮)日立鞍掛山斎場の整備は、合併に伴い、火葬場が未整備の北部地区でも需要が増えることから、昨年2月に供用を開始した葬祭場の隣接地約1500㎡に新たな火葬場を建設するもの。

 基本設計は、(株)横須賀満夫建築設計事務所が策定中で、今後、環境調査も実施する方針。18年度には実施設計を進め、まとまり次第工事に着手する。

 東滑川海浜地区整備は、医療法人永慈会を事業主に、約4・4haに健康増進施設や特別養護老人ホームなどを整備するもの。このうち市が主体となるのは臨海部の整備で、18年度は遊歩道や展望施設を設置する。

 (仮)十王交流センター建設事業は、十王公民館の敷地内に1200㎡程度で建設を計画するもので、18年度は建設委員会の設置や測量調査、基本・実施設計に着手。工事は19年度以降に行う見通し。

 その他の主要事業をみると、総務費では、河原子海岸北浜一帯整備(1億7780万円)やシビックセンター天球改修工事(2億9086万円)が2か年目に入るほか、民生費では、(社)山水苑と(仮・社)ひたちの森会の特別養護老人ホーム等に施設整備費7962万5000円を補助する。

 衛生費では、清掃センターの設備補修に1億3381万9000円のほか、新規で高萩市の北部衛生センター施設解体経費の分担金に1億10万円、(仮)し尿希釈投入施設整備の基本・実施設計などに2021万5000円を予算化。

 土木費では、幅員8m以上の2路線、幅員8m未満の12路線などの道路改良費に3億9840万5000円を投じるほか、友部・伊師浜線(市道10096号線)の改築に4億1977万7000円、市道19号線の改築に1億2683万2000円など。

 河川関連では、大沼川改修事業の継続費として4億7281万8000円、泉川改修の工事費5276万6000円、大川改修の詳細設計委託に2877万5000円。

 教育費では、大沼小学校校舎大規模改造の継続費に4億4233万6000円、十王スポーツ広場体育館と折笠スポーツ広場テニスコートの改修に9153万6000円を盛り込む。

 特別会計を見ると、滑川山墓地事業で霊園管理や墓地整地工事(276基)に1億3001万2000円。

 水道事業会計では、高揚ポンプ場整備や第1送水管の更正工事(L1000m)などに5億4393万1000円、配水管布設替や新設、消火栓設置などに2億706万3000円、企業局庁舎増改築工事などに1億1325万円。

 下水道事業会計で、池の川処理場改築や管渠築造に7億8130万2000円。関連公共下水道の第4期で管渠築造等に3億3038万2000円、瀬上川流域右岸雨水管渠築造などの雨水対策に1億4420万3000円を投じる。



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