JR宇都宮駅西口周辺地区整備基本計画(仮称)策定懇談会(会長・森本章倫早稲田大学教授)の初会合が18日に開かれ、計画の概要や地区の現状・課題、将来像について協議。2050年の目指すべきまちの実現に向け、東西自由通路の軸を中心とした東西南北に人の流れがつながる動線、駅や大通り、北地区がつながる動線、地上部への人の滞留空間創出、駅から田川までをつなぐ公共的な空間(憩いの空間)の創出などの取り組みが示された。
取り組み方針は「人中心の新たな駅まち空間(空間)」「誰もが安全安心に移動できる交通空間(交通)」「水と緑を生かした統一感のある景観形成(景観)」「社会変化に対応できる、人と環境に優しいまちなか(社会状況)」。
交通では歩行者を中心とした誰もが安全安心に移動できるスムーズで分かりやすい乗り換え環境の創出、将来を見据えた適切な交通空間配置、景観ではアイレベルでの景観に配慮した駅前空間、宇都宮らしさを感じられる視点場・眺望の創出を設定。
社会状況では多様化するニーズや社会潮流変化への柔軟な対応、地区内建築物の積極的な省エネ・緑化などの推進を盛り込んだ。
地区の将来像は「県都の玄関口にふさわしい風格とにぎわい溢れる『交通』と『まち・水・緑』が調和した人中心の居心地の良い空間」。
基本構想策定から約10年が経過。駅西口周辺地区は建築物の老朽化、大規模な低未利用地、自動車・歩行者動線の錯綜、景観のまとまりや緑を感じられる空間の不足といった課題がある。
懇談会は学識経験者や関係団体、交通事業者、行政機関の21人で構成。今後、整備に向けた戦略や方針、30年代前半のLRT開業時の駅前広場整備計画、基本計画素案について協議する。