記事

事業者
長野県

工事86点、業務84点に/成績項目の上限値引上げ/総合評価

2023/12/22 長野建設新聞

 県は総合評価落札方式で必須項目の「工事・業務成績」の評価方法を見直す。現状80点としている上限値を、建設工事は86点、委託業務は84点に引き上げる。改定により、これまで以上に評価に差が付くことになる。実施は2024年4月ごろからの予定。

 見直し案は21日の地域を支える建設業検討会議で示された。総合評価を本格的に開始したのは08年度で、上限値はこれまで変更していない。建設部技術管理室のまとめによると、総合評価本格実施の前年07年度の成績点平均は工事が77.1点、業務が78.8点で、上限値の80点は業者全体の2~3割程度が該当するよう設定した。

 その後、企業の努力により成績点平均は年々上昇を続け、22年度は工事が84.5点、業務が83.5点となっている。品質の確保については一定の効果がみられる一方、成績上位者は80点を上限に一律評価していることから、21年度の簡易型における応札者の成績点は工事で全体の90%、業務に至っては97%が満点となり、競争性に課題が生じている。

 県は8月の前回会議で業界側に課題を提起し、検討を続けてきた。新たな上限値は制度設計時の考えに基づき、業者全体の2~3割程度が該当するよう設定した。なお、簡易型における成績項目の配点は工事が最大7点、業務が同6点となっている。

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら