し尿処理場を建設する桐生市は29日、指名した七社に現場説明を行った。入札は11月9日で、指メンバーは浅野工業、アタカ工業、栗田工業、住友重機械工業、タクマ、新潟鉄工所、日本鋼管の七社。
11年度当初、八一億八、八〇〇万円で計画された施設計画が、市長交代に伴い、大幅に見直すことになり、このほど見直し案が議会で承認されたばかり。し尿処理場は一九六四年に建設されたもので、桐生市と広域市町村のし尿と浄化槽汚泥を処理している。
老朽化が目立つことから更新を検討、当初は市の単独事業として計画され、11年3月に基本設計が完成していた。日本環境工学設計事務所(東京都)が作成した設計書によると、し尿処理場は処理量が当初計画通り1日あたり一九五キロリットルのほか、新たに生ゴミ同三〇〇kgが追加された。
計画人口は一二万一、三〇〇人。資源再利用で浄化槽汚泥の一部と、生ゴミを醗酵させ、肥料にする汚泥再処理施設を導入したのが大きな特徴。これは循環型社会の構築に向け、厚生省が前年度から補助対象にした。
埼玉県大宮市など全国約二〇か所で建設が進められているが、本県では初めて。肥料は農地や市の緑地などへ還元を図る。生ゴミは、家庭から排出されるものは分別が困難で機械の故障を招く恐れがあるため、共同調理場のものを処理する。同市は11月下旬に臨時市議会を開き、工事請負締結議案を上程する予定。