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シェルターなど骨子案を/富士登山の安全確保対策/知事記者会見

2024/01/13 山梨建設新聞

 県は、知事記者会見を県庁で開き、富士登山における総合安全確保対策(骨子案)について長崎幸太郎知事が説明した。骨子案は3つの柱で構成。このうち登山者の混雑対策では富士山五合目に規制のためのゲートを設置する。噴石落石対策ではシェルターの設置に着手する。今後は地元関係者などの意見を聞きながら、登山者の安全対策を固めていく方向。

 富士山においては弾丸登山や混雑の問題などを抱えている。骨子案では「登山道における弾丸登山混雑対策」「下山道における噴石落石対策」「吉田口登山道の再興」の3つの柱で構成されている。

 このうち、登山道における弾丸登山混雑対策では、富士山五合目に登山者を規制するゲートの設置を行う。通過する際には富士山保全協力金とは別に通行料を設け、登山道の規制や安全確保対策に充てる財源とする。

 下山道における噴石落石対策では、登山者の命を守るためのシェルターの設置に着手する。下山道には噴石や落石から身を守る施設がないため、確保する対策を行う。シェルターの基数や設置時期は現在検討を進めている。

 吉田口登山道の再興では、馬返しからの登山をソフト・ハードの両面から整備して富士登山の魅力として発信する。それにより登山者の分散を図る。

 長崎知事は「総合的な対策を実施することで、富士登山を行う方の安全を確保したい」と述べた。今後は地元関係者などの意見を聞きながら必要な調整を図り、最終的な安全確保対策を固めていく考え。

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