矢板市は18日、改築する東小学校(東町)の施設配置と設計案を示した。新校舎は延べ床面積5577平方mで1階がRC造、2階が木造(一部RC造)、新体育館はRC造延べ床980平方mで屋根部分を木造とする計画。仮設校舎は設置せず、一体的な校舎と体育館の1棟を敷地の南側に建設する。総事業費は約30億円。基本設計はAIS総合設計が担当中。2024年度は実施設計を行い、25~27年度に建設工事と既存施設の解体工事を進める。
新施設はICT化を進める最適な学習環境を備え、日常から災害時まで地域に寄り添い児童や地域を守る学校とし、木材を積極的に使用。落ち着きとやすらぎある快適な学習空間を創出。
校舎は現在の3階建てから2階建てとすることで周辺への景観や日照に配慮。屋根に太陽光発電設備を設け、建物上部を軽量化するなどライフサイクルコストの縮減に配慮したエコスクールを目指す。
校舎は南側に普通教室を配置。1階は1~3年生の普通教室や職員室、会議室、特別支援教室など。2階は4~6年生の普通教室、特別教室など。校舎へのメインの出入り口は東側とし、体育館は校舎の西側に配置する。
校舎の南側は職員と一般者用として約70台分の駐車場とスクールバスが転回できるロータリーを整備。また、低学年生が屋外授業で使用できる広場を設ける。
校舎北側のグラウンドは200mトラックが余裕を持って確保できる広さ。プールは改修する予定はない。
東小は1975年の設置から48年が経過。校舎、体育館とも老朽化が進んでおり、市は2022年度に長寿命化大規模改修に向けた予備設計を創建設計に委託。アスベスト調査と劣化度調査を実施した。その結果、校舎はコンクリートの中性化進行や鉄筋のかぶり厚不足などが確認された。
東小は統合によって児童数が増加。体育館も基準面積を満たしていないため、校舎や体育館の長寿命化対策では抜本的な改善が困難と判断し、整備手法を改築に変更した。
東小の敷地は3万1118平方m。管理教室棟、普通教室棟(東・西)、体育館が敷地の北側にあり南側がグラウンドとなっている。
27年度に解体される見通しの既存施設の概要は普通教室棟(東)がRC造3階建て延べ床1845平方m、普通教室棟(西)がRC造3階建て延べ床741平方m。管理教室棟がRC造2階建て延べ床1875平方m。体育館はS造2階建て延べ床778平方m。