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建設費は総額26億円/衛生C建替 30年度着工へ/八千代市 廃棄物減量等推進審

2024/01/31 日刊建設タイムズ

 八千代市は30日、「2023年度第1回廃棄物減量等推進審議会」を本庁舎旧館4階第1委員会室で開催し、「し尿および浄化槽汚泥処理に関する方針」の素案を提示した。老朽化が著しい衛生センターについては建て替えを計画。新たに前脱水設備、受入槽、中継槽、貯留槽、希釈調整槽などを建設し、おおむねの既存施設を解体する方針。処理能力は日量29klの想定。建設費は総額25億8200万円(うち土木建築費8億6900万円、機械設備費7億4800万円)の見込みで、社会資本整備総合交付金を活用。30年度の建設工事着手を予定している。

 24年度に一般廃棄物処理基本計画をまとめ、27年度に基本設計、28年度には詳細設計をまとめる。完成後、33年度に運用を開始し、34年度に旧施設の解体工事に着手する予定。民間事業者からPPP/PFIの提案があった場合、26年度に採否の検討を行う方針。

 建設地は、大和田新田584―1にある衛生センター敷地内の管理棟北東側または車庫棟と駐車場の跡地。敷地面積約1・15haのうち約750㎡に整備する。

 21年4月の県による試算では「前処理施設を新設し、希釈したし尿などを流域関連公共下水道へ接続する場合」が「経済的に有利」とされた。

 処理方法を比較・検討した結果、し尿など汚泥の脱水処理を行い、脱水汚泥を除いたし尿などを上水と井戸水で約7倍に希釈し、印旛沼流域関連公共下水道へ放流する方法を「経済性の観点から最も有利な案」と判断した。

 服部友則市長は冒頭、あいさつに立ち「将来都市像のうち『快適で環境にやさしいまちづくり』の実現に向け、委員の皆さまからの知見をいただきたい」と話した。

 議題は、会長および副会長の選任、し尿および浄化槽汚泥処理に関する方針の素案についてなど。

 斉藤崇・杏林大学総合政策学部教授を会長に選任。委員は斉藤教授のほか、学識経験者、廃棄物処理業者など。

 衛生センターは当初、日量100klの処理能力を有していたが、公共下水道の普及に伴い、搬入が減少。1994年度に基幹改良工事を実施し、処理能力を日量40klに縮小した。処理方式は標準脱窒素処理方式+凝集分離処理。脱水汚泥処理方法は、焼却処理。放流先は一級河川利根川水系新川(印旛放水路)。

 建物は▽機械棟=RC造地下1階地上2階建て、延べ床面積822㎡、75年度建築▽処理棟=RC造地下1階地上1階建て、床面積807㎡、75年度建築▽塩素減菌室=CB造平屋建て、床面積24㎡、75年度建築▽管理棟=RC造2階建て、延べ床面積391㎡、75年度建築▽車庫棟=S造平屋建て、床面積200㎡、87年度建築▽トイレ・浴室=CB造平屋建て、床面積14㎡、87年度建築▽高度処理棟=S造平屋建て、床面積33㎡、89年度建築▽脱臭棟=S造平屋建て、床面積125㎡、2006年度建築――など。

 20年3月策定の「一般廃棄物処理施設整備に関する方針」では、老朽化が著しい衛生センターのし尿処理施設について、近隣自治体を含めた広域処理などを検討した。

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