県の2024年度当初予算案で、警察基盤強化事業費として５億2276万円を計上することが決まった。交番・駐在所の新築・改修については工事７施設、設計６施設を予定している。

　予算額のうち交番・駐在所の新築・改修分は４億1434万円。新築工事を予定するのは佐久警察署管内の望月警部交番（佐久市協和）と浅科駐在所（同市甲）。いずれも佐久市内施設の再編を伴うもので、望月警部交番は現交番と布施、春日、協和の３駐在所を統廃合、浅科駐在所は八幡、中津両駐在所を統合し新築する。設計業務は２施設一括で発注しており、アイエーディー建築事務所（長野市）が受注している。履行期限は３月29日。

　改修工事を行う５施設は◆阿南警察署新野駐在所（阿南町新野、設計＝桂建築設計事務所）◆飯田警察署豊丘村駐在所（豊丘村神稲、設計＝桂建築設計事務所）◆松本警察署奈川駐在所（松本市奈川、設計＝OneMade）◆飯田警察署大鹿村駐在所（大鹿村大河原、設計＝柏建築設計事務所）◆木曽警察署開田高原駐在所（木曽町開田高原、設計＝ケイアーキテクツ）。

　一方、設計業務を予定する６施設のうち新築工事の設計は上田警察署管内の２施設。長門駐在所は古町、長久保両駐在所を統合し、古町駐在所（長和町古町）の場所に新築する計画。立科駐在所は芦田、茂田井、山部の３駐在所を統合し、山部駐在所（立科町山部）の場所に新築を計画している。

　改修工事の設計は◆飯山警察署太田駐在所（飯山市常郷）◆上田警察署和田駐在所（長和町和田）◆軽井沢警察署西地区駐在所（軽井沢町追分）◆大町警察署北小谷駐在所（小谷村北小谷）―の４施設を予定している。

　工事、設計とも入札・契約事務は県警本部が行う。

■飯田署設計は週明けにも公告

　また、予算額のうち１億842万円は飯田警察署・南信運転免許センター建設事業の設計費。11月補正予算で限度額３億4845万円（期間は25年度まで）の債務負担行為を設定しており、24年度分を予算化するもの。業務は週明けにも公告となる。

　想定規模はRC造４階建て、延べ面積は車庫なども含め約7100㎡。概算総事業費は50億円を見込む。業務の完了は25年度前半をめどに考えており、建設工事を26、27年度、既存庁舎の解体と外構を28年度に行い事業を完了する。警察署は28年度の開所、免許センターは外構など事業が完了したところで開所する方針。設計業務の入札・契約事務は施設課が行う。

　なお、県の24年度当初予算案は６日の部局長会議で決定し、同日発表されるが、同事業は現時点で計数が確定した事業として財政課が速報した。