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国土交通省関東地方整備局(建設),(独)水資源機構

関東地整と水資源機構は第32回関東地方ダム等管理フォローアップ委員会を

2024/01/31 埼玉建設新聞

 関東地方整備局と水資源機構は29日、鬼怒川上流ダム群に関する第32回関東地方ダム等管理フォローアップ委員会をさいたま新都心合同庁舎2号館で開催した。五十里ダム・川俣ダム・川治ダム・湯西川ダム・鬼怒川上流ダム群連携施設の定期報告書案の概要について審議した。今回の定期報告書の対象期間は2020年から22年となっている。

 直近3年間では、各ダムともに洪水調節を行っていないことを説明。鬼怒川上流ダム群では20年6月から事前放流の運用を開始。ダム放流説明会の開催により、ダム放流や事前放流に関する広報と理解促進を図っているなどとした。今後、洪水調節において支障が懸念される場合に必要に応じて調査・分析、対策を検討する方針などを示した。

 利水補給の取り組みとしては、渇水タイムラインの策定・運用を実施していることや川俣ダムなどの水を利用して安定的な電力供給が進んでいるとした。一鬼怒川上流ダム群で引き続き下流域での水需要を賄うため、効率的なダム運用を図る考え。

 また、川治ダムにおける堆砂量が計画上の堆砂進行速度を上回っており、22年の時点で堆砂率が107%となっている。今後、土砂の掘削・搬出、搬出土砂の埋め立てに関する協議、効果的な浚渫方法の検討を行う方針。

 加えて、対象4ダムすべてについて、水質は良好で、湯西川ダムの管理開始後も水質の変化傾向はみられないと説明。各ダムの動植物の生息・生育状況に大きな変化はおおむね安定している状況。さらに、鬼怒川上流ダム群において、ダム関係施設の見学会などのイベントにより、地域交流に努め、防災教育やダムの目的や役割の理解促進に取り組んでいる。

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