国土交通省は利根川水系河川整備基本方針の変更を計画、計画高水のピーク流量に関しての検討結果について議論が、26日に行われた。現行計画は2006年に策定したもので、気候変動の影響も考慮した計画への見直しとなる。
基本高水のピーク流量は、気候変動による降雨量増大を考慮して検討した。その際、降雨データの蓄積等を踏まえ降雨継続時間を3日から、利根川では48時間、渡良瀬川・鬼怒川・小貝川は24時間に見直し。治水安全度は現行計画の利根川1/200(200年に1度)、渡良瀬川・鬼怒川・小貝川1/100(100年に1度)を踏襲し、降雨量変化倍率1・1を乗じた値を計画降雨量に設定している。
現行計画の基本高水ピーク流量は、総合確率法で設定されており、総合確率法からの検討、雨量データによる確率からの検討、アンサンブル予測降雨波形を用いた検討、既往洪水からの検討を総合的に判断。基本高水のピーク流量を利根川2万6000立方m/s、渡良瀬川5000立方m/s、鬼怒川1万0500立方m/s、小貝川1600m立方m/sに設定している。
利根川の基準地点は八斗島(やったじま)(群馬県)。気候変動による外力の増加に対応するため、気候変動を考慮した総合確率法および雨量データによる検討、アンサンブル予測降雨波形を用いた検討、既往洪水からの検討から総合的に判断し設定した。現行計画は2万2000立方m/s。渡良瀬川は高津戸(群馬県)が基準地点。現行計画は4600立方m/s。鬼怒川の基準地点は石井(栃木県)。現行計画では8800立方m/sとしている。小貝川の基準地点は黒子(茨城県)で現行計画では1950立方m/s。
なお、次回以降の検討で、計画高水流量の検討として現時点で考えられる治水対策案などや、超過洪水・流域における治水対策で超過洪水対策、集水域・氾濫域における治水対策など、河川環境・河川利用、総合土砂管理、流域治水の推進などの議論を進める。