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茨城県水戸市

主要22カ所 配置示す/千波公園新施設 25年秋開業

2024/02/07 日本工業経済新聞(茨城版)

 水戸市は、Park-PFI事業として計画している千波公園黄門像広場周辺地区における拠点施設の公園施設の概要を、市議会の第3回偕楽園・千波湖周辺整備等調査特別委員会に説明した。公募対象公園施設としては、マルシェやベーカリーをはじめとする13カ所と、特定公園施設9カ所(植栽、園路除く)の詳細を公表。同事業は、本年11月に工事着手を想定し、25年秋開業を目指している。

 今後は、5月まで事業者による実施設計や、市・事業者・関係機関による協議を行い、5月末~8月に建築確認等の手続きを実行させる。9月に実施協定締結、10月には都市公園法に基づく設置管理許可を得られるよう動きを進める。

 当初計画の面積は、対象敷地5498㎡、建物総延べ床2044㎡。

 まずカフェ等の収益施設となる、公募対象公園施設においてA棟には、産直野菜や加工品、日用品等を販売する産直マルシェを配置。B棟には、テイクアウトやイートインが可能なパンの販売を行うベーカリー。C棟ではコーヒー等、軽飲食の提供を行うカフェを配置する。D棟においては、食事や飲み物、酒等の提供ができるレストラン。E棟に関しては、アウトドアとしてカヤックや焚火等による体験価値の提供や、公園を維持管理するための事務・倉庫スペースを配置。

 F棟においては2カ所に分けており、1カ所目ではサウナや軽飲食、レンタルロッカー等の提供が可能となるランニングステーションを設置。2カ所目は、身体機能改善のためフィットネス施設を設置する。

 その他、コインパーキングや、フットサルなど多目的に利用できるコートを配置予定。

 一方広場、園路等の公共部分となる、特定公園施設は、敷地面積7143㎡、予定延べ床面積304㎡で進めている。防災倉庫を備えた公園のトイレや、日除け、雨宿り、コミュニティスペースを目的とした休養施設として好文あずまやを整備。また、3on3のコートを備えた運動スペースや、誰もが自由に過ごせる芝生の広場、チェアリング、ハンモック、BBQ等が楽しめるスペースとして、好文フォレストを整備する方針だ。

 施設は当初、25年春に開業予定だったが、物価高騰に伴う建物計画の見直しや、テナントとの調整等に時間を要したため、25年秋開業に変更した。

 パークPFIは、民間事業者が飲食店や売店などの施設を設置し、施設の収益を活用して園路や広場などの整備や改修を一体的に行う制度。この制度を利用し、千波公園の西側で県が偕楽園月池地区でレストランを整備し、開業させている。

 千波公園ではその他の事業として、千波公園レイクサイドボウル跡地駐車場整備を進めている。今後は、駐車場内の照明設備や公衆トイレ、駐車場周辺の道路整備を進め、24年夏の完成・供用開始を目指している。



【新公表の配置図】

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