那須烏山市の川俣純子市長は13日、2024年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度比2・3%増の122億7000万円。普通建設事業費は10・2%減の10億3502万7000円。道路整備費を増額し、都市計画街路事業は山手通り線の県への委託費を計上。旧境小学校解体工事費、大桶運動公園管理棟改修工事費、清水川せせらぎ公園再整備検討・設計費、生涯学習施設整備計画策定費、市内34城館跡の測量図作成費を計上した。(3面に予算額)
川俣市長は予算案について「安全安心な暮らしを守る未来に向けた都市再生予算」と説明。定住促進や防災・減災対策、コンパクトシティに向けた中心市街地再生整備、ネットワーク道路充実などに予算を配分した。
防災集団移転促進事業は1億5205万円。旧境小は下境地区の移転先候補地で解体工事に1億4080万円。宮原地区移転先候補地の建物・工作物補償調査委託料1100万円を措置した。
道路整備費は3億3465万円で前年度に比べ1億3215万円増額。建設中の認定こども園と主要地方道宇都宮那須烏山線を結ぶ市道大金東原線に8000万円を充て用地補償を推進。
防集事業関連道路となる下境地区の浄土入山線に800万円、宮原地区の宮原森下線に1200万円を計上。浄土入山線は延長約360m、全幅8m(車道6m)、宮原森下線は約340m、全幅8m(車道6m)の計画。両路線とも用地調査に取り組む予定。
都市計画街路山手通り線は市役所烏山庁舎付近~那須南病院付近約500mの整備に9000万円を計上。北側の県道区間(那須南病院付近~烏山高校付近)を施行する県に事業を委託して一体的に整備を進めていく。
清水川せせらぎ公園は再整備に向け990万円。大桶運動公園は駐車場整備を終え管理棟の改修に移行。5582万円を充てスポーツ拠点として機能を充実させる。生涯学習施設整備計画は593万円。公民館、運動施設などを対象に24~25年度に策定する。
烏山城をはじめとする城館跡の測量図作成は841万円。烏山城跡はスマートフォンなどを利用したデジタル復元による城下町魅力発信事業に1100万円を計上した。
観光振興費の道路案内標識更新301万円、観光案内板更新110万円。公園等観光施設運営費は花立峠憩いの森公園整備など867万円。
辺地道路整備は田野倉曲畑線、下川井柏崎線に8020万円。橋梁等維持管理費は4800万円。
新規事業はエネルギー対策事業で個人向け太陽光発電設備、蓄電池、EVと家庭をつなぐ充放電設備等の補助費600万円、空き家除却助成費156万円。
水道事業会計は11億2734万1000円(前年度比11%増)。上水道整備費は2億2186万円。漏水調査などに取り組む。
下水道事業会計は6億9286万6000円。下水道整備費は8472万円。施設の耐震診断などを進める。