宇都宮市は13日、2024年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度比4・9%増の2296億5000万円で過去最大規模。普通建設事業費は1・7%増の261億3817万2000円。新規に南消防署移転・改築基本設計費、横川中央小体育館改築工事費、上河内中校舎長寿命化改修工事費、本庁舎劣化診断調査費を計上。基本計画策定など新産業団地整備に向けた調査検討費、児童相談所設置基本計画策定費を措置。西原小や晃陽中校舎の長寿命化改修実施設計、今泉小体育館改築実施設計、校舎空調設備の更新・整備に着手する。(2面に主要事業予算額)
消防施設は南消防署移転・改築に5355万円。基本設計や地質調査、現況測量を実施。第5分団など9カ所の詰所改築に5億849万円を計上。児童相談所設置基本計画策定に1500万円を配分した。
小中学校整備は38億3301万円。校舎長寿命化では西原小や晃陽中の実施設計に5702万円、上河内中、西小、星が丘中改修工事に4億3461万円を計上。工期は上河内中が24~25年度、西小が23~25年度、星が丘中が22~24年度。体育館は城東小長寿命化改修工事に3億2275万円、今泉小改築設計に3959万円、横川中央小改築工事に2億3728万円。横川中央小は25年度に完了予定。
清原中の校舎エレベーター棟増築工事に3956万円。工期は24~25年度。トイレ洋式化は戸祭小など12校の体育館に3210万円。
校舎空調設備は小学校特別教室への導入と小中学校普通教室の更新を計画。スケジュールやリースを含めた整備手法は検討中。発注方法は一括、分割の両方を視野に入れている。
小中学校の普通教室や特別教室は2800を超える。普通教室の空調設備は経年劣化などの故障が増加傾向にある。
屋内プール整備で基礎調査費
スポーツ施設整備は14億6824万円。屋内プール整備の基礎調査に500万円、河内体育館やスケートセンターへの空調設備設置に7億7892万円を計上。スケートセンターの工期は24~25年度。
北西部体育施設はデザインビルド方式を採用し、実施設計・施工の一括発注。24~27年度の4カ年で整備する。宮原運動公園は東側駐車場等整備、宇都宮清原球場は改修に向けた検討を進める。
悠久の丘は次期事業手法を検討
悠久の丘次期事業手法検討は2497万円。手法検討のほか、施設劣化状況等調査や長期修繕計画を作成し、PFI事業の事後評価を検討する。霊園整備は1億80万円。東の杜公園芝生墓地の348基の実施設計、89基の整備工事を盛り込んだ。
都市基盤・準用河川等整備は17億6271万円。都市基盤河川は奈坪川、準用河川は大久保谷地川、越戸川、鎧川、新川、山下川、普通河川は新川、給分川の整備を進める。
本庁舎劣化診断調査は2959万円。地域コミュニティ施設等整備・長寿命化の推進は3億867万円。平石地区市民センター空調設備更新に7672万円、城東地域コミュニティセンター空調設備更新に2914万円を盛り込んだ。
ライトライン整備は5億1053万円。JR宇都宮駅西側の軌道運送高度化実施計画案作成に向けた各種調査・検討を進める。
森林公園再整備に2億3733万円。公園等整備は2億9354万円。民間活力を活用した八幡山公園の魅力向上事業に1654万円、大谷公園再整備に6400万円を計上。鶴田第2土地区画整理事業地内3号街区公園など2公園の整備、おしどり塚児童公園など46公園の遊具更新、中丸公園など4公園のトイレ等バリアフリー整備を盛り込んだ。
上下水道施設の耐震化や雨水対策事業は20億4755万円。上下水道施設の耐震化では松田新田浄水場配水池や水再生センター、下水道汚水管渠などの耐震化工事、川田水再生センター強靭化事業に伴うPPP手法導入可能性調査。
雨水対策事業は鬼怒川1号幹線等延長389mの整備工事、排水樋門更新工事、河内水再生センターの耐水化などを盛り込んだ。
上下水道施設の改築更新に99億円
上下水道施設や老朽管渠の改築・更新は99億876万円。松田新田浄水場監視制御設備や今市浄水場天日乾燥床の更新工事、老朽配水管延長2万3933mの更新、下河原水再生センター再構築工事、川田水再生センター水処理設備等改築更新工事、老朽下水道管延長672mの改築・更新に充てる。
公共下水道汚水管渠延長6300mの整備や清原水再生センター汚水ポンプ増設は16億9860万円。生活排水処理施設の最適化事業は1億5753万円。生活排水処理施設統廃合検討調査、板戸地区排水処理施設防食被覆塗装工事などに配分した。
土地区画整理事業は鶴田第2、宇大東南部第1・第2、岡本駅西、小幡・清住、簗瀬地区に56億2626万円。道路新設改良は市道356号線、635号線など22路線の整備に13億8168万円。(仮称)大谷スマートインターチェンジの整備と市道2457号線の改良も進める。
都市計画道路は宇都宮日光線一条、産業通り陽東Ⅰ、Ⅱ、鶴田宝木線、塙田平出線、産業通り大和の整備に6億1000万円。狭あい道路は後退用地の拡幅整備に5995万円を措置した。
生産性の高い土地基盤整備は3億8144万円。防災重点農業用ため池防災工事実施計画策定、赤川ダムの長寿命化・防災減災工事、大区画化等水田再整備の推進、ほ場整備事業やかんがい排水事業、農道整備事業の推進に配分。
ほ場整備は3地区整備面積5haで区画整理造成工など、かんがい排水は9地区整備延長330mで用排水路修繕工など、農道整備は10地区整備延長2804mで農道舗装工を実施する。
廃棄物適正処理推進は5億4706万円。プラスチック製品資源化施設あり方検討に2401万円。ごみ焼却施設整備基本計画を24~25年度で策定する。
このほか新規は、東戸祭1丁目Ⅲ地区崩壊防止基本設計に2100万円を措置。東戸祭1丁目Ⅲ地区は八幡山公園の土砂災害警戒区域。