嬬恋村は三原地内で建て替え事業を進めている新嬬恋会館(サーラ嬬恋)で、地中熱を利用した空調設備および太陽光発電装置の設置を行う。2024年度内に工事の発注を予定しており、入札方式は検討中としている。24年度は準備工事を行い、25年度の設置を想定しているが、建物工事の進捗により具体的なスケジュールを決定していく。地中熱応答試験調査と設計を福島建築設計事務所(前橋市)が担当している。
工事は脱炭素化推進に向けて、CO2排出量や光熱費の削減のために行われるもの。
設備は、再生可能エネルギーである地中熱を活用して冷暖房システムを稼働するもので、新会館の教育委員会事務室に適用する。活用方法は地中熱ヒートポンプ方式を採用し、熱回収方式はクローズドループ式となる。4カ所に地下75m程ボーリングを行い、熱回収のための配管Uチューブを埋設する。冷媒である不凍液などを循環させてヒートポンプに熱を引き込んでいく。23年度に調査のためにボーリング1基を実施しており、合計5カ所の穴を活用する。24年度はボーリングを行い、25年度に建物工事の進捗に合わせて空調設備の設置を進めていく。また、太陽光発電装置は屋根へ発電量20kW程度の設置を想定している。設置は屋根の完成に合わせて行う。
建て替え関連工事としてはこのほか、25年度に外構工事の発注を予定している。約2300㎡に対してアスファルト舗装などの整備を行う。
新嬬恋会館は25年8月の工事完了、9月の供用開始を目指している。