宇都宮駅西口大通り南地区市街地再開発準備組合(川村寿文理事長)は、事業計画概要をまとめた。2024年度は市都市計画審議会を経て都市計画決定を告示、再開発組合昇格と同時に事業認可を取得する。25年度に権利変換計画認可を取得。26年度は既存建物解体撤去工事。27年度から住宅、商業、業務が入居する複合型再開発ビル建設工事に着手する。建物規模はRC造地上30階地下1階建て延べ床面積約3万7000平方m(敷地面積約3200平方m)。29年度の完成を目指す。
計画地は駅前通り3丁目の区域面積約0・5ha。駅前広場西側に面し、20年6月に再開発準備組合を設立。地権者数は25人(土地所有者16人、借地権者9人)。協力者にフージャースコーポレーション、AIS総合設計、再開発計画オフィスが参画する。
市は再開発に先立ち①高度利用地区の変更②第1種市街地再開発事業の決定-の都市計画素案を作成。0・5haを高度利用地区と事業区域に指定した。現行の用途地域は商業地域(容積率600%、建ぺい率80%)で、一帯を合理的で健全な都市機能に更新する。
建ぺい率の低減や壁面位置を制限し、容積率の最高限度を設定。建築物容積率の最高限度を875%以下、最低限度を200%以上、建ぺい率の最高限度を50%以下、建築面積の最低限度を200平方m以上、敷地の最低規模を1000平方m以上に規定した。
西側の都市計画道路3・4・104号宮の橋不動前線、北側の3・2・101号大通りの道路境界から壁面までは4m、南側の市道104号線と敷地東側は道路境界から2m離すよう壁面の位置を制限。建築面積約1800平方mに複合ビルを建設する。
マンションは270戸を供給予定。県都の玄関口であるものの現状は敷地形状の細分化、老朽化建物、平面駐車場が多く駅前一等地にふさわしい有効活用に結び付いていない。立地特性を踏まえ、土地の高度利用と都市機能を更新。にぎわいを生み出す。
市は駅から大通りへの開放的な空間の創出、ライトラインや田川を生かした景観の形成、使いやすく安全安心な歩行者動線の確保、公共交通の乗り継ぎ利便性の向上、人中心の居心地の良いまちづくりを官民一体で進めている。駅西口は市街地再開発に重点を置く。
駅前広場南側では宇都宮駅西口南地区市街地再開発組合(巴山勝雄理事長)が26年度の完成を目指し、複合ビルの建設に着工。デベロッパーは旭化成不動産レジデンス、事業推進コンサルタントは再開発計画オフィス、設計・監理はAIS総合設計。
施工者は東武・渡辺・増渕JV。建物はRC造地上20階地下1階建て延べ1万3283平方m。1~3階に店舗7区画、4~20階に住宅101戸、駐車場102台。駅から徒歩1分の0・2haを開発。タワーパーキング併設型の高さ80m。