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栃木県真岡土木事務所

真岡土木、物井寺内線 真岡鉄道、五行川渡河部検討、BP1.7㎞が概略設計

2024/03/07 栃木建設新聞

 県真岡土木事務所は、真岡市横田~寺内地内を結ぶ一般県道物井寺内線の狭あいな現道北側にバイパス1・7㎞を計画。今年度の道路概略設計を踏まえ、1級河川五行川渡河部や真岡鉄道横断部の構造を検討。法線を固め2024年度以降の路線測量に備える見通し。五行川左岸から現道タッチまで900mは北関東自動車道の整備に併せ五行川東県営圃場整備事業を導入。道路用地を確保した。

 バイパス区間は概略設計とともに事業化に向け法線に沿って公図公簿調査を実施。道路概略設計は富貴沢建設コンサルタンツ、公図公簿調査を中央測工が担当している。

 五行川右岸には真岡鉄道横断部や大和田富士山古墳が立地。大和田富士山古墳は5世紀末に築かれた前方後円墳で、1953年の五行川改修に伴う土取りで後円部を失った。

 物井寺内線は国道294号に408号真岡南バイパスが合流する交差点終点部までのバイパスと、東側は主要地方道つくば真岡線まで現道拡幅区間を合わせ3・5㎞の整備を進めてきた。このうち現道拡幅区間1・8㎞が10~14年度に県単の安全な道づくり事業を充当し整備が完了している。

 現道拡幅区間は両側に2mの歩道を確保し全幅14mで整備を進めてきた。五行川左岸も同幅員に準じて道路用地を確保。事業化を見据え道路詳細設計で幅員構成を再検討する。

 バイパスの一部区間は物部小学校の通学路に指定。児童らの歩行環境を確保するため片側2m部分の歩道舗装に着手。車道交差部8mを防草シートで保護し、一般部は砕石で道路用地の確認を促す。

 現道が五行川を渡河する高畦橋は1969年度に架設。橋長50・7mで幅員が車道のみ6m。上部は中央の2径間がRCT桁。その後、五行川の改修に併せ両側に1径間分、鋼鈑桁を継ぎ足した。

 高畦橋は15年度に延命化を図る橋梁補修工事を実施。高畦橋を含む左岸の約50mが17年度、重要水防箇所に指定。流況の変化に応じた縦横断測量を経て根固め工に着手している。

 バイパス整備に当たっては新橋架設に伴う高畦橋の今後の在り方も検討していく。バイパス終点部で合流する408号真岡南バイパスは25年度に主要地方道真岡上三川線立体化とともに全線4車線化で供用が見込まれ、294号二宮拡幅も4車線整備が進められている。

 県議会2月定例会一般質問で坂井康一県土整備部長は、物井寺内線バイパスは真岡南バイパスや二宮拡幅の整備が進み、五行川で分断される真岡市南部地区の道路ネットワーク構築を促進するものとして整備効果は高いと答弁した。

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